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外交の国日本

 世界中を飛び回ると確信できることがある。それは、「日本人は世界のどこでも愛されている。」ということだ(アメリカでは微妙だが。。)。イギリスでも、フィジーでも、フィリピンでも、ルワンダでも、日本人というだけで多くの人がとてもフレンドリーに接してくれる。これは、Made in Japanを世界に売り込んだ先立つ達の遺産とも言えることだろう。

 南に浮かぶ島フィジー共和国でカバ(胡椒の根?をすり潰した飲み物。酔っ払った感覚になるがアルコールは入っていない)をフィジー人と一緒に飲んだ時のこと。「お前はスマホは何を使っているんだ?」と聞かれたので「iPhone」と答えたところ、「それは何製だ(iPhone知らなかったことにまずは驚いた)?アメリカ?なんで日本のソニーを使わないんだ!丈夫で高性能、価格も安い!日本人なら日本の素晴らしい技術を使うべきだろう!」とお叱りを受けた。

 「世界と比べて日本は!」という言葉をよく聞くが実は世界の方が日本を認めているのである。現に日本が外交でつまづいてどこかの国と紛争状態になったという話は聞かない。世界の荒波を乗り超え、結果的に自国の利益に結びつけるという点においてトップクラスに優れているのだ。

 これは、世界多くの国で日本人の勤勉さが認められていることに起因している。つまり、「日本人は敵より味方にしておく方が良いぞ。」という印象を持たれているのである。そんなアドバンテージを持っているのに、欧米にならって全てを効率化しようという姿勢はどうなのだろうか?もちろん、時代は変わったので昔のように社員一丸となって遅くまで残って仕事する必要もないと思うし、そこは効率化することが大切だと思う。

 教育現場にいて思うことはICTもそうだが全てを欧米化しようという動きだ。すなわち日本の今までは全て間違っていたという仕組み。しかし、世界から見たら日本はむしろ勝ち組の部類に入る。つまり、これからの日本に必要なことは世界が認める日本人のイメージを大切にしながら、新たな倫理観と融合させていくことである。

 その一例として言えることはアジアからの人材を積極的に受け入れていく姿勢だ。多くのアジア人にとって治安が良い日本というのはまだ憧れの国の一つに入る。そのイメージが崩れないうちに、多くの優秀な人材を世界から呼び集めるのだ。その人材達が日本を引っ張り、その技術を日本人に叩き込むことにより、日本人の全体的な力を底上げすることにつながる。お金で人を呼べないのであれば、日本という国に住むことの素晴らしさをPRすることが必要だろう。現に日本が好きでお金度外視で外国から移り住んでいる優秀な人材は数多い。

 世界から認められている日本。もっと外交的PRをして良いと思う。アジア諸国の目を気にしがちだが、それだけ日本が持つ底力をみんな認めている証拠とも言える。win-winの関係。日本が得意とするこの関係を世界各国と築くことができれば、日本が再び世界の表舞台に飛び出すことは十分可能であろう。


 

 

世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。