見出し画像

人手不足倒産は人手不足の倒産ではありません

昨今人手不足倒産という報道がじわりじわりと増え始めています。

この本質的な問題や課題は人手不足ではなく、人手が足りなくなる企業の根本に原因にあります。
本質的な問題とはいったいどういうことでしょうか?




人手不足倒産の本質的な原因

本質的な原因は労働力の不足に至る要因なわけですが、コロナ化を経て現代の労働者のニーズに企業がアップデートできていないことが1つの大きな要因です。

具体的な企業の課題感と解決方法は下記に多少触れてあります。


その上でコロナ前とコロナ後では、まったく労働環境が異なるという理解が企業に必要になります。
これはリモートワークや物価の上昇などを踏まえてということになります。

企業側で以前とはあるべき労働環境が異なると把握しておかなければならない面を以下に記します。

  • 年間休日は120日以上が当たり前

  • 有給休暇はできる限り100%取得を目指す

  • 有給休暇がやむをえず余っても企業が有給消滅時に自主的に買い上げたり繰り越して消費したりするように有給残日数を無駄にしない姿勢などを示す

  • 給与は今までよりも25%増しが当たり前

  • 残業はできるだけ無しを基本に人材配置や業務想定をする

  • ブラックと言われる要素は一切払拭する姿勢を明確に企業として明文化する

  • 人間関係の軋轢や歪み、高圧的な言動は一切許さない風土や社風にする

  • 飲みニケーションという酒を飲んで本音を言い合うとか酒を飲んで信頼関係を築くのだなどの旧体質の価値観を捨てる

  • 社員は家族でもないし奴隷でもない、上にも下にも過度にしない良くも悪くも労働者だということを理解すること

  • 怒る叱るという昭和の時代遅れな接し方はする必要が無い、注意や説明でしっかり令和の教育や指導をする

これらが現在の雇用される側の求めている一般的な価値観のマジョリティです。
大事なことは企業側が柔軟にそして流動的に上記にどれだけ社内環境を変化させているか、どれだけ改善をしているのか、ですからそれを感じれない場合には当然人手不足となりえる離職の連鎖も止められません。
国が転職を推奨している時代に、悪い環境のまま働き続けるなど全くの無意味ですから悪い概念が改善されない企業から離職者が増えるのは当たり前です。

逆に考えれば上記の価値観に沿った企業や改善を明確に打ち出している会社に人が流れるというわけですから、人がいないなら人が集まる企業になれば良いわけです。

改善は無理ですという会社は?

急に年間105日から120日なんて無理だ、とか有給100%を目指すなんて無理だ、という会社ももちろんあるでしょう。
というか、ほとんどの会社がそうだと思います。

企業を存続させるならば無理だと言わずに少しずつでいいから改善をしなければなりません。
例えば年間休日の例でいれば、まず社員に「今後年間休日120日を何年後までに実現します」と明確にアナウンスしてしまうのが離職防止に繋がるでしょう。

計画的にすればよいわけですから、105日→110日→115日と3~4年かけて段階的に出来る限り早くそのように組織を改善していけば離職も少なくできるはずです。
有給なども同様です。


そんなことしたら会社潰れちゃうよ

仰る通り、そうだと思います。
つまり無慈悲な話ではありますが、その労働環境の改善ができない企業は今後生き残ることができない時代になってきているという話なわけです。

出来る限り会社の利益や、場合によっては剰余金を切り崩して決算がマイナスになろうとも今は生産性や採算などを度外視して人材の確保や労働環境の改善に取り組むことが企業存続の第一義的なミッションとなる時代です。

これは避けようがありません。

上記で説明している通りです。

さらに、労働環境についてはたくさんの論点がありますが、長くなったのでまた別な機会に別な題材で引き続きまとめていきたいと思います。


引き続き有益な情報を発信してますのでお気軽にフォローをお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?