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心を癒すエンタメ!ライト文芸とは?

「ライト文芸」という言葉を聞いたことがありますか?
「ライト」は軽いという意味で、「ライトノベル」にも適用される語感の文芸のジャンル名です。

では、なぜ、「ソフトドリンク」ならぬ。「ソフト文芸」「ソフトノベル」と呼べないのか、日本語の七不思議の一つであると信じてます。


私は文芸小説の編集者兼プロデューサーです。このブログでは、小説の世界に精通した編集者・プロデューサーとして、文芸小説に関する様々な情報や知見をお届けしています。
小説家や執筆者の方々へのアドバイスや、小説の面白さや読み方についての考察も行っています。
文芸小説を愛する読者や、小説を書くことに興味がある方々、そして作家を目指す方々に向けて、役立つ情報を提供することを目指しています。
ぜひ、Noteを読んでいただき、小説の世界に触れる楽しさを感じていただけたら幸いです。

今日は、ライト文芸の定義や魅力、代表的な作品や作家について、説明します。

ライト文芸とは?

ライト文芸は、深い思考や哲学的な洞察を提供することを目的とした文学ではありません。
その代わり、物語を通じてエンターテイメント、喜び、そして物語の魅力に焦点を当てて要るように思えます。
また、読みやすく、素早く読めるように意図的に作られているため、読者が本を読むときに楽しんで、リラックスし、ストレスを軽減することができる、心を癒やすエンタメなのです。

ライト文芸は様々なジャンルを指す横串概念

例えば、ロマンス、ファンタジー、スリラー、ミステリー、歴史、何でもありです。
ライト文芸は、通常、物語を深く考える必要がなく、素早く読めるようになっています。また、一般的に軽快で明るいトーンを持ち、楽しい感覚を与えるように意図的に作られている。
であるがゆえに、特定のジャンルを選ばないため、簡単に定義できない要因の一つとなっているのです。

ライト文芸とラノベとの違い

日本では、「ライト文芸」と似たジャンルとして、「ライトノベル」があります。としても知られています。
ライトノベルは、多くの場合、学園生活やファンタジー、SFなどのジャンルを扱っています。また、イラストが入ったものが多いことも特徴です。
そして、読者層が10代を中心とした学生をターゲットとしています。

その意味で、ライト文芸は、大人になってしまっても昔楽しかった物語を楽しめる、「大人のラノベ」という理解が私には結構しっくり来ています。

ライト文芸の代表作

これも人によって見解がどうしても分かれます
ジャンルが多岐にわたり、ラノベとの線引が微妙であるからです。
私が読んいてライト文芸と呼びたいのは以下の4シリーズです。

図書館戦争
情熱的な図書館員たちが書物の自由を守るために戦うストーリー。
熱いアクションと政治的な論争を組み合わせた興奮を感じさせます。本の価値と重要性を深く考えさせられるところが、単なる劇で終わらない面白さです。

君の膵臓をたべたい
病気を抱えた少女と彼女のクラスメイトの交流を描いた感動的な物語。
読者は、主人公と少女の感情を共有し、物語の中で掲げられる「今を生きることの大切さ」や、死と向き合うことの難しさにも考えさせられます。

舟を編む
刑務所での手紙のやり取りを通じて織り成される、男たちの友情と成長を描いた物語。
登場人物たちの心情描写と、友情や家族愛、そして自己のあり方についての深い考察が面白い一作です。

ビブリア古書堂の事件手帖
本好きの女性が古書店で働きながら様々な事件に立ち向かう姿を描いたミステリー小説。
様々な事件や謎を巧みに組み合わせながら物語を進め、読者を緻密なプロットの中に引き込んでいきます。
主人公が本や事件を通じて成長していく様子を描き、登場人物たちの人間模様や、本の価値についての深い考察が魅力的です。

私が挙げております基準は以下の2点です。

  • ライトノベルとは異なり、深い物語や心理描写に重点が置かれているかどうか。

  • 中高校生だけではない人気がある。

ラノベとの境界線が難しい『涼宮ハルヒの憂鬱』『Re:ゼロから始める異世界生活』『とある魔術の禁書目録』をライト文芸とする定義もありそうです。
このあたりは、ラノベってことにすればいいのではないかと個人的に考えています。

心を癒すエンタメ!ライト文芸

ライト文芸では、読者は、ライト文芸を読むことで、現実から離れ、心を癒やすことができます。
物語の中に入り込めば、SNS疲れなんぞどっかへ消えてしまいますし、諸悪の根源たる”スマホ”を長時間手放すことが出来る娯楽って読書ぐらいしかなくなってしまいましたね。

このご時世に読書が求められているのではないでしょうか。

これが、最もライト文芸に注目している最も大きな理由なのです。
さあ、疲れた人は、物語へ逃げ込みましょう!


ライト文芸は、大人になってしまっても昔楽しかった物語を楽しめる、それでいて、少年たちがよく読む雰囲気もない納得感。まさに、「大人のラノベ」。
深く考えずに、サクッと読みたいときや、リラックスしたいときには、ぜひライト文芸を手に取ってみてください。

わふくストーリー編集部でもライト文芸作ってます!

私が主催する、わふくストーリー編集部では、ライト文芸作品である、『バーン・ホワイトウェイブー夏の終わりに消滅した、花のような彼女』(作家:水無月彩椰)の連載を進めています。
このライト文芸は、夏の哀愁とノスタルジー、そして”夏休みの過ごし方”を描いた、どこか懐かしくて物悲しい、狂おしくも儚い夏物語です。
ぜひご一読ください。

音声版もありますので、更にお気軽に聴くことができますよ。

それでは、本日は以上で。
良い一日をお過ごしください。

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