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「学生らしく、泥臭く」 コロナで苦しむ農家と消費者を繋ぐサービス“Fuse”代表の吉住海斗さん

この数か月の間、学生にとっても大きな変革の時期となった。授業のオンライン化、サークル/部活の自粛などである。一方コロナ禍のなかで主体的に行動し、今しかできない活動に取り組む学生団体も表れている。

その一つが、農家と消費者を結ぶプラットフォームを運営する学生団体“Fuse”である。

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本インタビューではFuse代表の吉住海斗さんにお話を伺い、コロナ禍のなかで学生団体にできることを聞き取っていく。

コロナの間だけでも農家さんを救いたい


聞き手:まず、学生団体Fuseってどんな活動をしている団体なんですか?

農家と消費者を繋ぐプラットフォーム事業(ビジネス)を学生団体で運営しています。目的はコロナによる景気後退で売り上げが落ちてしまった農家さんを救うためです。具体的には僕たちと提携している農家さんの育てた野菜や特産品の情報をECサイトに掲載して、販売の仲介をしています。

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<FuseのECサイト>


聞き手:その活動を始めるきっかけは何だったんですか?

きっかけは「ウィズコロナ、アフターコロナ」をテーマにしたビジネスコンテストに出たことです。僕はコロナの中で困っている地元や地域を応援したいと思い、このプロジェクトを企画し、ビジコンで優勝することで実現しました。

農家さんを支援するという点に着目した理由は?

実は、(Fuseに)似たようなサービスは他にもあるけど、農家さんにかかる手数料が高いという問題点がありました。それ自体はビジネスなので仕方ないんですけど、コロナの中で売り上げが減っている農家さんには重くのしかかっていると感じていました。

だから、Fuseでは農家さんへの手数料をゼロにしました。
もちろん僕たちの売上は少なくなっちゃうんですけど、僕たちの団体はとにかくコロナの間だけでも農家さんの役に立ちたいという想いから始めたのでこの仕組みでも大きな問題はありませんでした。


学生らしく、泥臭い商売を

どういう方がFuseのサービスで購入されているんですか?

一番多いのは主婦層ですね。「学生がやってるなら買ってみよう」っていってくれてる方も多くいらっしゃいます。まだ認知度も高くないので今はポスティングなど、知ってもらうための活動にも取り組んでいます。

逆に、農家さんに対してはどうアプローチ(営業)をされているんですか?

完全に電話ですね(笑)。今はまだ認知度が低いので、とにかく知ってもらおうとテレアポを頑張っています。

農家さん以外も、飲食店へのアプローチもしているんですよ。実は農家さんの野菜を買ってくださる人の中には主婦さん以外に飲食店を経営されている方もいて。
だから野菜を買ってくれた飲食店の販売の手伝いもしてますね。

農家さんやお客さんと接するとき心がけていることってありますか?

泥臭くやることですね。
競合他社もいるなかですし、学生らしく泥臭くやることに意味があるんじゃないかなと思っています。正直、最初の頃はオンラインでの活動がメインだったので農家さんとの距離があるとも感じていました。だからオフラインで泥臭い活動もしていきたいなって思っています。このインタビューに答えている今も山梨の農家さんに実際に訪ねているところでした(笑)

そのような活動の一つとして今後、北海道の農家さんが育てた“白いトウモロコシ”を直接買い取って、焼きトウモロコシを販売するっていうオフラインの活動も考えています。このまま半自粛ならやりたいなって。そのなかで農家さんにインタビューもしたりして発信することで、「自分たちの活動で農家さんを一人でも救いたい」と思ってます。

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一生懸命やったことに間違いはない

初めての取り組みで大変なことも多かったと思います。一番大変だったことは?

初対面の人とオンラインで話していくことです。
そもそもFuseを始めたメンバーもビジコンで初めて出会った人たちでした。
実際に会ってみないと勘定や雰囲気などの情報が分からず大変でした。

それでも、話しかけたらうまく行くんじゃないかなって思って積極的に人と話してます。Twitterで知らない人にリプ送ってみたり。
今回ライティングチームさんのインタビューに答えようと思ったのもそういう考えがあったからだと思います(笑)

他にも、色々大変なこともあったし失敗、後悔もあったけど一生懸命やったことに間違いはないなと思いますね。

最後に、今後の目標があれば教えてください!

まずは先ほども言った通り、“焼きとうもろこしを売る”という学生らしいプロジェクトの実施です。今(7月中旬)は世間的にも半自粛みたいな雰囲気なんで開催できるか分からないですが、できたら是非来て欲しいです(笑)

もう一つは農家さんからの信頼を得るということです。学生が最近始めたサービスということでまだまだ農家さんからの認知度が低いのが現状です。
そのため今後はECサイトの改善や“焼きとうもろこし”プロジェクトを通じて農家さんに信頼してもらうことを目標にしています。
そして農家さんと一緒にコロナを乗り切っていくことが目標です!



ーインタビューを終えてー

今回は学生団体Fuse代表の吉住さんにインタビューを行った。実は吉住さん、この活動を始めるまで行動力のある人ではなかったそう。就活やコロナ禍を通じて、「何かしたい」という想いが増してそれを実行に移したようだ。
オンラインという制約の中でも自分にできることに挑戦するというその姿勢は、ビジネスや学生団体という形でなくても参考にできる、そう思った。

聞き手=ライティングチーム
はっせー、いけだちゃん

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FuseさんのHP

Twitter:
https://twitter.com/Fuse_511

Instagram:
https://www.instagram.com/fuse_511/




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