豊饒の海シリーズ『春の雪』『奔馬』の豊饒
『春の雪』
ことしの読書初めに選んだ”豊饒の海シリーズ”、前半の2冊を読み終えた。三島由紀夫というひとの凄みに感じ入る、まさに豊饒ですばらしい。 維新の功臣を祖父にもつ侯爵家の松枝清顕と、伯爵家の美貌の令嬢綾倉聡子のついに結ばれることのない恋。矜り高い青年が、<禁じられた恋>に生命を賭して求めたものは何であったか?―大正初期の貴族社会を舞台に、破滅へと運命づけられた悲劇的な愛を優雅絢爛たる筆に描く。(『春の雪』新潮文庫カバーより)
高等遊民=永遠のモラトリアム小説が、まるで