柴山・学びの革新プランを見て、今後の注視したい教育政策3つの論点
※はてなブログに2018-11-29に投稿した記事の転載。
先日、11月26日に経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議 が行われました。
平成30年11月26日 まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議
その会議の中で、文部科学大臣提出資料、「新時代の学びを支える先端技術のフル活用にむけて~柴山・学びの革新プラン~」が配布されています。中身としては、Society5.0時代に向けて、質の高い教育の実現のための先端技術の活用を推進するといったもの。
この柴山・学びの革新プランを読んで、私が今後注視したいと感じた教育政策について、触れておきます。
1. Society5.0時代の教育を各教育課程においてどう実現するか。
配布資料の2ページには、Society5.0時代の教育として、読解力、対話力、科学的思考力、問題解決能力、創造性、好奇心・探求心、リーダーシップの育成などについて、記載がありますが、これらの能力育成に向けて、各教育課程(幼児期、小学校、中学校、高校段階、高等教育課程)でどのような教育を進め、どう実現するのか?
そのための教育政策は何か?といったことについて、注目していきたいと思います。能力に紐づいた形での教育政策の整理も必要だろうなと感じるところです。(一応、政策の方向性は次のページに記載があります。)
配布資料p.2
2. 優れた外部人材の積極的活用をどのように進めるのか?
次に優れた外部人材の積極的活用をどのように進めるのか?という点です。配布資料の3ページには、外部人材の積極的活用して、グローバル化に向けた外国語、情報教育等について触れています。
具体的には、英語やプログラミング教育などでしょう。個人的には、具体的に以下2点について注視していきたいところ。
(1) 幅広い分野での外部人材の活用
Society5.0時代の教育として、読解力、対話力、科学的思考力、問題解決能力、創造性、好奇心・探求心、リーダーシップの育成等を掲げるのであれば、英語やプログラミング教育以外の分野でも、外部人材の活用を推進すべきです。
対話力、リーダーシップ教育を推進するのであれば、ファシリテーションできる外部人材の活用を進めてほしいと思いますし、キャリア教育なんかもより充実する必要があると思います。
(2) 免許制度の弾力的な活用
免許制度に触れられていますが、まだまだ活用少ないといわれている、特別免許状の活用推進を進めるのか?進める場合、どのように進めるのか?について注視していきたいと思います。
配布資料p.3
3.ビッグデータの活用などによる児童生徒の学習状況に応じた指導の充実
3点目としては、ビッグデータの活用などによる児童生徒の学習状況に応じた指導の充実です。基盤となるICT環境の整備が必要となりますが、このブログでも何度か触れている、EdTechの推進が重要になってきます。
新たなテクノロジーでなくとも、大阪府の箕面市のような学習データを教員の指導力向上や個々の生徒に応じた指導に活用することはできると思います。今後どう普及させていくのかを注視したい点です。
以上が気になる3つの論点。
そのほか、学校、教育委員会と民間企業等の連携についても触れられており、その点についても関心がある部分です。今後、この学び革新プランがどのように議論されていくのか、経過を見守りたいと思います。
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