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【展覧会レポ】印象派 モネからアメリカへ @ 東京都美術館

こんにちは。

先日、東京都美術館で開催中の『印象派展』に行ってきました!

◆公式サイト

どうやら、今年で"印象派"という言葉が生まれて150年の節目のようです。それで、モネとか印象派画家関連の展覧会がなんとなく多いのでしょうか。

今回は、アメリカのウスター美術館という美術館から、ほとんど初来日の作品群が東京都美術館に揃いました。

ウスター美術館は、1898年に開館したアメリカのマサチューセッツ州にある美術館です。当時から同時代の画家たちの作品収集をしていたようで、本特別展に展示された画家たちは、まさに印象派オールスターだなと感じました!

※撮影はすべて著者によるものです。

残念ながら本展は基本的に撮影がNGでしたので、展示を観て感じたことを中心にレポしていきたいと思います!


アメリカの印象派に注目!

印象派、というか西洋絵画といえばフランスのイメージですが、本特別展では、同時代のアメリカにおける印象派事情に注目しています。パリで花開いた印象派が大西洋を渡ってどんな風に展開していったのかを知ることができるんです!いやーめちゃくちゃ面白い視点ですよね!!

展示構成は大きく5章で、印象派以前から始まり、印象派がアメリカとフランスでどのように展開したのかを双方の画家たちの作品を並べながら観ていくことができます。

個人的に特に面白かったのは、「3:国際的な広がり」のゾーン。当時、パリに留学した画家たちが母国へ帰国し、どんな風に印象派を伝播していったのかに注目しています。アメリカでは、より荒い筆触、明るく軽やかな色彩などとアレンジを加えたテイストになっていった過程を観ることができます!こうして印象派の影響が世界的に広がっていったのかぁ、と今まで以上にグローバルな視点で印象派を観ることができてとても面白かったです。

ウスター美術館の所蔵ではないのですが、黒田清輝や久米桂一郎など日本における印象派の広がりについても触れられていて理解が深まりました。

当時のアートトレンドを、ぜひ体感してみてください!


アメリカ的印象派の印象

アメリカ的印象派の作品を観て、私が感じた印象について話していきます。あくまで個人的は捉え方なのでご容赦ください。

アメリカ的印象派は、そのタッチごとにアウトラインがしっかりしているイメージを受けました。絵の中に色や筆致の曖昧さがない点が、フランスの印象派と違うように感じます。

やがて印象派はトーナリズムと呼ばれる作品群に発展していきます。それまでの特徴的なアウトラインが少なくなり、空に向かって景色が消えていくような、フェードアウトしていくような曖昧な作品を描いています。何もない自然の中に精神的な世界を表現したそうです。

アメリカ作家の絵画は、その広大な土地とそれぞれの地域性をより発揮した作品になっている点が面白いと感じました。グランドキャニオンや街並み、まるでアメリカ横断旅行のような心持ちです!印象派というとどうしてもパリ周辺にめを向けてしまいますが、世界中でセンセーションを起こしていた点に注目してみるのも面白いなぁと感じました!


ぜひ印象派の新しい魅力を感じてみてください!展覧会は4月7日まで東京都美術館で開幕中です!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

※一部考察や感想は著者による独自ものです。
※執筆にあたり、解説パネルやチラシ、公式サイトを参照しています。

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