理由

自分は悲しみ過ぎるのが厭で、それにしたたかさを加えたようなのもあまり好きではないし、かと言って、やたら明るさで誤魔化されるのも腹がたつし、方法論を持ちだされたとしてももう、使い古されていて、それは全てを救うものじゃないと思う。だったら、自分なりのものをこしらえるしかない。そうして振り出しに戻る。世の中の女は皆、悲しがり過ぎる。たしかに世の中は平等でないし、性はいつも喰い物にされ、少しも、まったく生活は良くならない。けど、迫害されてきた事だけが人生だったんだろうか。とにかく、まあ、見る立場の自分からするとそれが受け付けられないのだ。好きでもない、ふつうの相手の人生、なんでそんな辛い事だらけみたいに言うんだろうと思うとたまらなくなる。それはだから比べてるじゃないか。周りから用意された幸福、自分も得なきゃいけないと思うのは、どうしてかって考えたら、コマーシャルや、ドラマで生活がパターン化され可視化されてしまっているからだ。お金が別になくたっていいだろ。嫌味言われたってそいつバカって言って笑ってればいいだろ。いや、そうじゃなくて、いや、俺はだから、それを食べられない。俺はどうしてかそういうものを、いつも、どうしても、受け付けられない。僕の剥奪されたものを、どうしてあなたは目前でやり続けるんだ…それはひとつ、あなたが女だからだろう。頭の中にあるものは人それぞれで、だからその経験や話をまったく知らないわけじゃない。皆、そうだ。皆、空虚を今すぐに、満たしてもらいたいじゃないか。比べて、並べて、周りよりも良く居たい、そして受けたことを死ぬまで覚えている、しあわせにしてもらいたい、誰よりもそれを、誰かの手によって、それは、あなたがそのままで甘んじてるからじゃないのか?そして、無意識に、自分の下で死んでいくものの享楽にいま、まさに浸っているね。それは卑怯者のすることだよ。あなたは『僕よりも、あなたの感情の方が強い』ということに酔い、乗っかっているけど、僕はいつだって目を覚ましたままでいて僕なりの抜け道を見つけ出そうとする。僕はおんなたちを嫌悪する。俺の感情、行動、人生をデカイ口開けて喰らおうとしてくるからだよ。やったことないでしょう、経験したこともないでしょう、かなしい、かなしい、かなしい、そういうまに僕は笑っていて、けど僕らは方法が違ってるだけなのに、もう胃の弱い僕は説明する気もなくなってしまっている。誰にもバレないように僕は、そこから出て行こうとする。もし、僕が同じ目に合ったとしたらと僕は考える。恐ろしがっている。その狭く抜け道のない場所を。僕はその感情を、もう自分のために使おうと願う。

#創作

ポエム、詩、短歌などを作ります。 最近歴史に興味があります。