(ポエム)メロディに埋没する

スナック菓子はひつようだ
家に帰って僕は
服を脱ぐ。
手、それから足、それを洗い
そのそれぞれを迎え入れる
居場所がない事にぜつぼうしている。
自分を、投影する先が、自分と同じ形をしたものでしかないなんてこと
僕は、
僕をがんじがらめにしている
誰かの話し声のことを思う。気付けばそれは知らぬ間に僕を驚くほどしばりつける
きたない、
それは一人の孤独、やがては死ぬために生きるだけの絶望
人、人、人、人、人
人のなかでぼくはいて、ぼくもまた人で、
人は生きるための枷を知らぬ間に求め
何かに囚われた人はもくてきを忘れ
もう無垢でいられないという事実に僕はなく。
言葉は切実さを奪う。
身体のもつ営みに囚われはじめ
夢みる魂を地に落とす
僕はもう金輪際、そんなものには手を伸ばさない。
僕は軽い魂に手を伸ばす。
スナックよ、
おんなのこよ、
セックスよ、自慰たるものごとよ、
僕をいっとき、自分であることを忘れさせ、何も残さない
僕の体は音を感じることに夢中になる。

(メロディ、その後の静寂。)
でも僕はそれをすぐ忘れる。

救いは無、ただそれだけ
感情ははじめからそうあるべきだったじゃないか。
覆い尽くす官能が僕が僕であることを忘れさせてくれる

(メロディ、そしてそれは終わる事なく、倦怠に変わりつつある。)

僕は死ぬまで、その感触を反省もないままに食らう幼児でいたい。


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ポエム、詩、短歌などを作ります。 最近歴史に興味があります。