【音づくり講座⑤】歪み編Ⅳ

どうも。フジツバメことスぺ丸です。
前回から随分間が空きましたが音づくり講座です。
本来やるはずだったイコライザーの話や空間系の話は、PA講座に吸収されてしまったので、今後はのんびり書きたいこと書いていこうと思います。

今回は歪みペダル解説その2。
前回からさらに購入したりしたオーバードライブ・ディストーション・プリアンプと、ファズ、ベース歪みの話をしつつ、僕の音作りの特徴や趣味など好きなものについて語れればいいかなと思います。

下記のとおりペダルごとに小見出しを話題ごとに大見出しを付けました。
よっぽど暇人以外は気になる話題ごとに見てもらうのがいいと思います。


・earth quaker devices "gray channel"(売却済)

メルカリで20000円で購入

はい、来ましたEQDのオーバードライブペダル。
こいつはDOD250系やdistortion+系と言われる系統の歪みです。

ツマミが2つしかなくて、良く言えば"いなたい"レトロっぽい歪み、悪く言えばモコモコした歪みです。中域でボリューミーな感じを出すペダル。
若干ファズっぽさもある。

で、gray channelはそれを2つのチャンネルで設定しつつ、ダイオードの切り替えスイッチにより歪みの質感を5種類から選べるという多機能ペダル。

購入したのは、僕が「色んな質感のファズが欲しい!」と思っていた時期でした。
というのも…

ギターヒーロー、J Mascis

ダイナソーJr.というレジェンドバンドがありまして。
そのギターパートのJ Mascisは後述するram's headのBIG MUFFをメインの歪みにしつつ、その前段で様々なファズを繋げてソロの音質変化に使っているとのこと。
(ちなみに僕がジャズマスターを購入したのは8割この人の影響だったりします。)

で、こいつ、手軽に2種類の音質の異なる歪みを用意できて嬉しいじゃないかと。しかもちょっとファズっぽいし。

廃盤になっているため、なかなか手に入れる機会がなかったのですが、たまたまメルカリで出品されたタイミングを見て購入することに。

しかし、実際にダイナソーJr.みたいな音を出す機会もなく…そもそもJ Mascisに憧れたとて、ギターでオリジナルのバンドやる機会もないし…

で、現状の活躍が値段に見合わないなと思い売却してしまいました。
(実は購入時より高く売れて利益が出たのはここだけの話。)

・ハンドメイド "proco rat クローン (レンタル中)

※ハンドメイドのため画像なし
メルカリで5500円で購入

はい、皆さん大好きRATです。
クローンが5500円で出品されていました。

何故今更RAT?かと言うと…

すげえギターショップ、UNTAKE GUITARS

ジャズマスター探しをしていた時にこちらの動画を見つけまして。
試奏動画なんですが、後半のディストーションサウンドが死ぬほどいい音しているんです。

で、調査したところ、このUNTAKE GUITARSはジャズマスター専門のショップらしい。すごっ

https://untake-guitars.jp/

さらに、UNTAKE GUITARSはそのジャズマス愛から、RATの回路を元にしたオリジナルのディストーションペダルを開発したらしい。すごっ
RATのサウンドから、ジャズマスに特徴的な痛い高音域がきちんとセーブされるように調整しているみたい。

で、予想するに多分動画のディストーションサウンドもその歪みだろうと。
ただ、そのオリジナルペダル、現在は在庫がないようで…

ということで、元ネタらしいRATを試してみたいなと。
しかし、本家では耳に痛い高域成分はもちろん改善されていない、と。
そこで、クローンであれば本家RATより処理が適当とかでいい感じにくぐもったサウンドになってないかなーと期待を込めて購入。
いざ弾いてみる!

…まあ、悪くはないけど、特徴的でもない…
これならsobbatのDB-1の方が個性的でかっこいい音がする気がする…

ということであまりピンと来ず。
現在友人にレンタル中です。

・VOX "valvenergy mystic edge"

メルカリで13000円くらいで購入

はい、またvalvenergyです。
これは麗陰棒も使ってましたね。

ただ前回と違って、今回はNu;tubeがどうこうという話ではなくて。

アンプシュミレーターという機材

自宅でのレコーディング用にアンプシミュレーターが欲しかったんですよね。

アンプシミュレーターってのはその名のとおりアンプをシミュレートする機材のこと。
家でデカいアンプを鳴らしてレコーディングするわけにもいかないので、デカいアンプが鳴ってる風の雰囲気を再現してくれるペダルってわけです。

このvalvenergyシリーズは、standardモードで普通の歪み、preampモードでアンプreturn挿しのプリアンプ、そしてcab-simモードでアンプシミュレートができます。便利!

前回紹介したcopperhead driveも良かったんですが、レコーディング用なら2種類でリードギターとバッキングギターで分けたいなと。

それから、ナンバーガールのコピーバンドやってたりするので、それ目的だったりもします。向井秀徳もVOX AC-30使ってるから、そのモデリングあればええやろ、と。

で、AC-30のモデリングにはもう一つ、universal audioというメーカーのruby63というのがありまして。

めっちゃいい音なんですが、いかんせんかなりデカいのと、めっちゃ高い。
50000円以上するんじゃないかな確か。
あと、あんまりライブ向けじゃないっぽい。

あと、アンプシミュレーターとしては他にstrymonの"iridium"と、warlus audioの"ACS1"というのが気になっています。

どっちも、フェンダー系とマーシャル系とAC30系がモデリングされていて良さそうだと。
ただどっちもクソ高い(多分50000円くらい)のと、やっぱりあんまりライブ向けじゃない感じがあったので今回は見送り。
レコーディングでもっと本格的に使いたくなったら検討かなー。

ということで、ある程度音質も良く、ライブでもガシガシ使えて、コスパも割と良いmystic edgeを購入することに。

ちなみに、私がこれまで買った機材の中でここまで予想とズレがなかったものはないですね。
良くも悪くも期待通りで、期待通りの使い方をしています。
それだけエフェクターに詳しくなった、ということかも知れません。
なんだか少し寂しいですね。

あと、そのうち詳しくお話ししようと思っていますが、個人的にfenderの"twin reverb"がアンプとしては一番好きなので、フェンダー系モデリングのアンプシミュレーターが1つは欲しいなと思ってます。

universal audioのdream 65とかも気になってはいるんですが…

同じフェンダーアンプモデリングでもデラックスリバーブ系だとちょっと趣向が変わってくるので悩みどころです。

・animal pedals "fishing is as fun as fuzz"(売却済)


友人から譲ってもらいました。

さてさて、ようやくファズコーナーです。
最初に手にしたファズはこのanimal pedalsのカワイイしろくまさんのやつ。
しかしこいつ、civil war期ロシアンマフのクローンらしく音は凶悪です。

大正義BIG MUFF

BIG MUFFって色々種類がありまして。
元々は「色んな種類のBIG MUFFを制作しよう」という意図はなかったらしく、制作された時期や工場の違い、社内での仕様変更とかで時期によって音の違いがあることがわかってきて、巷で色んな呼び方をされるようになり、その呼び方をエレハモが逆輸入して「色んな種類を制作して出します」ってことにしてるらしいです。

時期によって音が違うことから、「○○期」のBIG MUFF、ということで当時の実物はプレミアがついています。

で、civil war期ロシアンマフは、BIG MUFFがロシアの工場で作られていた時期のうち前期のサウンドで、比較的粒が荒く、ザラザラバリバリゴワゴワジョワワーーーンという感じです。

上記しろくまさんペダルも同じような音がした…はずなんですが、当時の僕がBIG MUFF系ファズの良い使い方をあまりわかっておらず(後述します)、「なんかモソモソモワモワフワフワするな」と思い手放してしまいました。

ちょっともったいないことしたかもなあ。

・erectro harmonics "ram's head big muff"


御茶ノ水BIGBOSSで15000で購入

こちらはBIG MUFFの中でも「ラムズヘッド」と呼ばれるもので、その名の通り、ペダル右下にヒツジさんの頭があります。
BIG MUFFの仕様変更の中で1度デザインが変更になった時期があって、ヒツジさんが描かれたその時期は音が特徴的でかっこよく、「ラムズ期」と呼ばれていたりします。

オリジナル(生産するすべてのBIG MUFFにヒツジさんマークがついてた、いにしえの時代)の個体はプレミアがついてバカみたいな値段になっていますが、それを見かねたエレハモは「それじゃ自分たちで作るわwww」ってことで作ってくれたのがこのペダルです。

サウンドの特徴としてはファズのブチブチチリチリっとした感じが薄くボカボカドコドコバキバキジャラジャラとした存在感と音程感が印象的な感じです。

恥ずかしげもなく言うと、私がこれに興味を持ったのはやっぱりダイナソーJr.の影響です。

英雄、Dinosaur Jr.

めっちゃかっこいい。

で、音作りの面で言うと、ファズの迫力ある音ながら、きちんと和音が聞こえてくるのがいいなと思ったんです。
ファズって音が潰れて、和音の分離感がなくなってただの音の壁になっちゃう感じがあるんですけど、ダイナソーJr.は和音がキレイに出ていてちゃんとエモくてかっこいい。

で、その秘訣がペダルにあるんじゃないか、と思いram's head購入。
想像通りいい音出ました。

BIG MUFFの使い方?

あと、ダイナソーJr.のJ Mascisの音作りを研究していて思ったのですが、BIG MUFFはsustain(いわゆるGAINツマミ)はほぼMAXじゃないといい音出ないなーという感じがします。
BIG MUFFのインパクト感とか立体感とか迫力がsustain低めだと全然出せないんですよねー。

それで、さっきのしろくまさんロシアンマフもその使い方で運用してみたかったなーと思っているわけです。

設定はsustainはマックスで、volumeはお好みで、toneはコード感失わないために12~2時の間って感じですね。

ちなみにこれ、僕が社会人になって初めて買ったエフェクターです。
社会人になって朝の通勤がメンタル的にしんどいときは「まあ家にラムズヘッドあるしな」と思ってやり過ごしていました。
BIG MUFFの轟音の前に人は無力なのです。

・behringer "bass overdrive"(売却済)

メルカリで2000円で購入

さて。ギター用歪みは一通り説明した気がするので今度はベース用歪みです。

「ベーシストはアンプ直繋ぎ」の罠

ベースは元々エフェクター使わない派だったんです私。
というのも、ベーシストの間では「本当にうまい人はアンプ直でやってる」という噂があるんですよ。

これ、解説すると、R&Bとかファンク、フュージョン、ジャズ、オールドロックその他諸々はその通りなんですけどね。
指のタッチ感とかニュアンスが命なんで別にエフェクト要らない、のはそれはそうなんです。

でも、僕らがやるのって邦ロックじゃないですか。
あとオルタナとか。

そういう場合、ニュアンスでセッションするというよりはきちんと安定してかっこいい音質出せた方が良いと思うんです。
場面場面で指の角度使用する指次の音との繋ぎ方を意識して演奏したり、その一音の形が原因になってドラムとかギターのフレージングを変える、みたいな世界にいないじゃないですか僕たち。
(僕はベース弾く時はちょっと意識することあるんだケドね)

なので、「上手い人はアンプ直」はジャンルが違うってことで、あまり真に受けないほうが良いと僕は思います。これを免罪符にして音作りをおろそかにしていい理由にはならない。

「上手い人アンプ直」の意味は「指先で音作るから何とかなる」の意ですので、僕たちはそこを最重視する世界にいないってことです。
そもそもそういう人たちもアンプは自分で持ち込みだったりするし、アンプの音作りで攻めてる感じです。おそらく。

さて脱線しました。
そんな僕がまず買ったのはベリンガーのBASS OVERDRIVE。
多分BOSSのコピーモデルです。

これ、オーバードライブと書いているクセにめちゃくちゃ凶悪な音がします。
バキバキゴリゴリギュインギュイン。
普通にセッティングするとそんな感じ。

僕らがCDでよく聞くベースって、実は大体歪んでいるんです。
ちょっと音を太くして、しっかりと芯のある、存在感のある音にするためですね。
そういう使い方を巷では「プリアンプ的」と言ったりします。(語の解説は省きますが)

で、このベリンガーのBASS OVER DRIVE、歪みのツマミを9時より前にしないことと、HIGHがめっちゃ出るのでそこも出しすぎないよう注意して使ってました。

後々、下記のもっと取り回しやすい歪みを購入したため、飛び道具として運用しようかなーと思っていたんですが…
いかんせん、バイパス音が微妙でした。

え、エフェクターってONにしてない時も何かあるの?

バイパス音っていうのは、エフェクターをOFFにしてスルーさせた時の音です。
実はエフェクターってOFFの状態でも繋いでいるだけで音が若干変わったりするんです。基本劣化するって言われてる。
中でもBOSSやBehringerはバイパス音がショボいと言われています。OFFの時が良くないと。

僕が感じたのは久々に繋がないでバン練行った時でした。
「あれ、なんかいつもより音がクリアというか…いい楽器買ったみたいな気分だ…???」
ってなって気づきました。

ちなみにバイパス音対策としては、以下のものが挙げられます。
・常時ONで使うものとして運用する
・本体は常時ONにしておいて、スイッチャーで運用を切り替える
・トゥルーバイパス(バイパス音の音変化ありませんよ!)のエフェクターを使う
・バイパス音が良い音のエフェクターを使う

私はバイパス音が嫌だった、という理由でペダルチューナーを2倍くらいの値段するものに買い替えています。

tu-3。バイパス音がモソモソペチペチしててキモかった。
tu-3w。バイパス音は余計な部分をそぎ落として繊細な音が出力される感じ。

良いエフェクターを買うと、ONにしてない時でも、そういう良い効果が期待できたりするんですねー。
まあ聴き手にはわからないだろうし、僕も目隠しされたらわからないと思います。他の条件をすべて同一にして、バイパスの違いだけを差異に対照実験して聴き比べしたらわかる程度だと思います。
まあ気持ちの問題ですね。

・BOSS "Bass Driver"


メルカリで10000円くらいで購入。

こちらは、DRIVERとは書いてありますが、個人的にはプリアンプ的に使いたくて購入。
あんまり歪ませなくても、ツマミとか適当でも、なんかそれっぽくかっこいい音が出るので良い感じの機材です。結構オススメできる。
注意点は、OFFの時のバイパス音が微妙なことくらいかなあ。
あと目盛りが読みずらい。

最近はプレべをメイン機にしていて、ジャズべをあまり使わなくなってきたのですが、このペダルが割とモダンめな音がするので「プレべだけどパキッとしたソリッドな音が欲しい」という時はこのペダルを使っています。

飛び道具としての運用も考えたのですがやはりバイパス音が微妙で…
今飛び道具用は別で買おうか悩んでます。

ベースヒーロー、山田貴洋

で、この機材、購入からしばらくして知ったんですが、アジカンのベース、山田さんが使用しているという噂がありまして。

ちょいちょい公言してるんですが、僕の一番憧れるベーシストは山田さんなんですよね。
プレべの存在感がありつつも主張しすぎずリッチな音も素晴らしいし。
何より、ルート弾きを基本としつつも、ところどころで音楽を推進させるため、くらいの意味合いでのメロディアスで粋なフレーズがたまらんのです。
僕がプレべにこだわっているのは5割この人の影響ですね。
ちなみに、残り5割は↓の動画の影響です。

(逆に山田さんと、このくるりの演奏さえなければ心置きなくジャズべメインにするんですが…)

・TECH21 "SANSAMP BASS DRIVER"

メルカリで10000円で購入

ラストはこいつ、みんな大好きサンズアンプ。
特徴としては、個性的な無骨でバキバキで骨太な、男らしい音がします。
僕個人としてはTREBLE(HIGHの意味)のツマミの効きが関係していると考えてます。バキバキ鳴るのは高音域成分のおかげな気がしている。

こいつは、「プレべで、ザ・プレべな音が出したい」「昔ながらのかっちょいいベースサウンドが欲しい」と思ったとき使っています。

欠点としては、BLENDのツマミをどの位置に設定してもあんまりブレンドされてる感がない(全部サンズアンプの音になっちゃう)のと、やっぱりバイパス音がしょぼいことですね。

ちなみにここだけの話、このエフェクターを「欲しい!」と思ったきっかけは「愛猫が使っていたから」、だったりします。同じバンドやった時にめちゃくちゃいい音出してて「うわーーーこれはサンズでしか出ない"良い音"じゃーーー」と納得させられました。

ということで今回はここまで。
また気が向いたら色々書きます。
要望とかもらえるとやりやすいかもー


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