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プログレス月が10室から11室にダイナミック下山した話


規則正しい毎日、安定したお給料、人に言っても恥ずかしい職業。
おめでとう、あなたは人生の至宝「社会の肩書き」を手に入れた。

しかしあなたは突然手を掴まれ、職場を飛び出してしまった! おかしいな、定時はまだのはず?
「戻るんだよ!」あなたの手を掴む赤毛の青年が激昂する。
戻るって「なに」に? 「本来の自分に!」

そうなのだ。「社会の肩書き」とは世を忍ぶ仮の姿。1日の職務を終え家路につく頃には、誰もがみな別の顔になる。
趣味を楽しむ時間。それをシェアする仲間たち。明日なにしようかというワクワク感。世界はこんなにも広いのだ。
赤毛の青年に誘導さるがまま肩書きを下ろし、あなたの感情は一つ一つ巻き戻る。
今こそ思い出そう。「自分らしさ」というものを。

こんにちは。こちらは西洋占星術のエッセイ創作・箱式サインの記事です。
今回は24年2月に起きたプログレス月が11ハウス入りしたときの心境を擬人化イラストと短文で表現してみました。ハーフアップの女の子(短文の"あなた")はネイタルで月を持つ蟹座、赤毛の青年は現在のプログレスの月を持つ射手座、後ろの山頂から手を振ってるのは10ハウス担当の蠍座です。

プログレスの月とは、トランジットと切り離した内面の移り変わりの現れ。サインやハウスが移動したり、ルネーションが変化すると、心境に変化が起こりやすいと言われています。
11ハウスは社会的立場を示す10ハウスの後のハウス。退社後・放課後・定年後など、堅苦しい立場や組織から離れ「これからなにしようか」を考えるハウスです。転じて「横のつながり」や「未来」も示します。

私の11ハウスは射手座。いろんな垣根を越えていきそうな11ハウスですね。ルーラーの木星は自我を現す1ハウスに。11ハウスカスプに乗ってる天王星はASCルーラー。つまり私にとっての11ハウスは自分に直結する大事なハウス。まさに自我オブ自我です。
さて、そこに内面の変化を現すプログレス月が入ってくると何が起きたのでしょうか…。早速まとめてみましょう。

プログレス月10ハウスのあらすじ

プログレス月が10ハウス入りしてしばらくして、西洋占星術の鑑定を始めました。本業の仕事でも大きめな案件を任されることが増え、公私共に忙しい毎日でした。
しかし本業の休日取得状況が最悪でして…。有給を半休刻みで消化するという令和の時代に異例の状態に。趣味の創作や占星術の勉強はもちろん、自分の楽しめることは何もできなかったです(詳細は23年年末の火星回帰に書いてます)

遊びがない。義務しかない。2023年に入りP月が10ハウス終盤に差し掛かると、今まで何も感じなかった鬱憤がふつふつと表面化してきました。

2019年に戻ろう

鬱憤が表面化したのは冥王星が水瓶座にイングレスする前日、1月20日。
山羊座29度にソーラーアークの天王星がおり、そこにトランジットの冥王星がいる。変えたいことがあれば徹底的に変えていける配置です。

詳細は伏せますが、思い切って創作の方向性を変える宣言をしました。鑑定を掲げたこともあって、この創作活動を始めた2019年から立場があまりにも大きく変わったので。

ところが2月3日。その考えにストップがかかりました。変わってしまった立場に適応することは、自分の原点を無碍にしていないか? と、自分の最奥の声からのアラートです。急に自分が何者かわからなくなって、今のX(Twitter)のアカウントをすごく削除したくなりました。削除の告知文まで作りましたね。トランジットで月と天王星がオポジション組む下弦の月の日のことでした。
なんとか気を持ち直してアカウント削除は踏みとどまりました。そして、とにかく一旦2019年に戻ろうと思いました。創作にフレッシュな気持ちで取り組んでいたあの頃に。

強制終了

2月9日。新月前日。アカウント削除は回避しましたが「何かを切断したい・解き放たれたい衝動」はまだ残っていました。衝動に突き動かされるままに、都内に遊びへ。とても久しぶり。

蜷川実花展「Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠」

虎ノ門ヒルズの蜷川実花展へ行き、愛宕神社の出家の大階段を登り、締めは有楽町のプラネタリア東京でプラネタリウム鑑賞! ゴディパンの整理券を確保しそこねたのが残念だったけど、綺麗なものをたっぷり吸い込んできました。

特に蜷川実花展の展示内容は、私の魚座30度の太陽が思い描くものに近いものを感じ、自分が創作で表現したいものを再認識。2019年へ時間が巻き戻りました。
エネルギーは回復した! これで原点を大事にできる!と幸せな気分で帰ったら…。

翌日パソコンが壊れました。

これは困った。
鑑定書はパソコンで作ってるから商売道具だし、イラストもパソコンで描いている。私ってばパソコンがないとネット上にまともに存在できないんですね!? なんだかネット上の存在することの不安定さをつきつけられました…。というか鑑定間に合うかな。

水瓶座の新月が明けた2月11日。やはりダメだと確信してApple Storeで新品を購入。

再起動、そして11ハウス入り

新しいMacBookはメモリを増設してもらうので2週間ほど待つことに。どうやら国内に工場がないらしく、発送元はなんと中国。
ちょうどこの頃、X(Twitter)では2019年頃のフォロワーさんが戻ってきたり、昔に名前を見てご無沙汰してる方から通知が来たりしました。不思議な流れだ。まるで時間が巻き戻っていくかのよう。

パソコンが届くまではiPad mini で作業環境を整えたり、落ち着いて勉強してました。パソコンが壊れたことで、最近の私を縛っていたものから解放された気もします。これはこれで有意義な時間でした。

2月25日。魚座満月。中国からついにMacbookが届く。
セットアップのついでに、フォルダを大幅に整理しました。この創作を始めた頃の絵をたくさん見て、ここでも時間が巻き戻りました。

どんどん2019年に時間が戻る。昔の絵はどれを見ても懐かしい。でもわかっています。完全に当時に戻ることはできないことに。
2020年から今までちょっと大変で、嫌な思いをすることがありました。私は私なりの克服法を試しました。その結果ずいぶん遠いところまで来てしまったけど、その裏には私にしかできないことに対する自信が確かにありました。
今の私の立場ははなるべくしてなったんだ。

パソコンの整理が終わりお蔵出しイラストをTL上げた頃には、なにもかも肯定していた自分がいました。まるで再起動で動作不良が解消するパソコンみたいに。

おかえり、私。そんな言葉が出た。
プログレス月が11ハウス入りしたのは翌日のこと。ASCルーラー天王星との合も、もう目前です。

4年ぐらい「重苦しかった」らしい

2019年当時のプログレスの月は天秤座8ハウスにありました。続く9・10ハウスはどちらもカスプ蠍座(ダブルハウス)。X(Twitter)で精力的には活動してましたが、8ハウスも蠍座も閉塞感を感じやすいところですね。そのせいか、どうしても気持ちが重かったです。
もう解決する見込みのない過去(占いにくるきっかけをつくった出来事)に執着する。人とのパワーバランス、自分の尊厳を奪われることに悩まされる。知らない人との接触が怖くて引きこもる。自信がない。あれが許せない。そんな状態がずっと続いていました。

蠍座のルーラー・冥王星はドラゴンテイルと合。私は本来の気質に比べ重たい方に引き摺られやすかったかもしれません。プログレス月が射手座入りしてもなお10ハウス蠍の重たい空気を引きずってたわけですから、カスプのサインの影響は大きいのだなと感じました。蠍座がダブルハウスだと蠍座のヘビーな雰囲気も2倍長持ち。そんな事実は知りとうなかった…。

しかーし! 今のプログレス月は11ハウス入り。完全なる射手座!イエーイ楽観主義〜!! 展開がダイナミックすぎて何が起きたのかよくわかってないんですが、とにかく気持ちが軽くなったことだけはわかりました。1月下旬より高い所からものすごい勢いで駆け降りましたね…。まさにダイナミック下山。

なにはともあれ、この活動を続けてきてプログレスの月がこんなに開放的な状態になるのは初めて。この先どんな活動になるのでしょうか。人に会いに行けばいいのかな!? 
しばらくは赤毛の青年、もとい内なる射手座に先導されなら動いてみようと思います。楽しみですね。

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ここまでお読みいただきありがとうございました! 創作の概要はこちら。



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