見出し画像

豊穣への祈り 八朔粟餅

おついたちまいり(月初め、1日目に神社へ参拝すること)を
朔日ついたち参りと書く、という事実を今日初めて知ったことで、
思いがけずその語源にも触れることができました。

そこで。
更なる興味の枝がニョキニョキと生えてきました。
というのも、朔日ついたちの語源を紹介しているサイトから、
朔日餅ついたちもちという何やら見慣れない言葉を見つけたからです。

そもそも朔日ついたち参りという漢字に辿り着いたのは、
伊勢市観光協会の公式サイトでした。そこには、
こんな風習について書かれています。

特に8月1日は八朔はっさくといい、農家では秋の収穫を前に氏神様へ実りを祈願し、お祝いをしました。その頃はまだ米が実っておらず代わりに粟を供えたため、粟餅あわもちを食べる習慣があります...(以下、省略)』

(公社)伊勢市観光協会、公式サイトより

八朔はっさくと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、柑橘系くだもの・はっさく。
そちらとは、どんな関係があるのかそれはそれで気になりますが、
話をもとの朔日餅ついたちもちに戻します。

朔日餅ついたちもちどうも、この伊勢神宮のお膝元に本店のある和菓子店、赤福が
毎月1日に販売する餅のことであることが判明(ただし、1月1日を除く)。

これは知らなかった。
これまでに3回ほど伊勢神宮詣りには行ったことがあるものの、
赤福といえば赤福餅のことしか知らず、
月替わりで異なるお餅を1日に限定発売していることは、
今日の今日まで知らなかったこと。(そして2007年に表示偽装事件があったことも、今日これらを知った流れで初めて目にした事実…。)

そして8月の朔日餅ついたちもちは、八朔粟餅はっさくあわもち
伊勢市観光協会のサイトでも紹介している通り、粟餅あわもちを食べる風習を
しっかり踏襲している、というわけですね。

私のような関東に生まれ育った人間にとっては、あまり馴染みのない
八朔粟餅はっさくあわもち朔日餅ついたちもち。なんだか妙に、新鮮に映るのでした。
来月の朔日ついたち参りからは、お餅を少し意識してみることにします。
最近のマイブーム、外郎ういろうや韓国の伝統菓子を織り交ぜつつ…。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?