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お腹が空くのは、元気な証拠。



飛行機で三時間。
見える文字は漢字だけ。
読めそうで読めない、難しい字ばかり。

羽田空港から飛行機に乗って、降り立つことのなかった空港に、また着いて。


あぁやっと、大きく深呼吸ができる

たった一人、知らない場所に私一人。
来てしまったと思いながらも、ずっとこの日を夢見ていたようで。

嬉しさと、楽しみ。ほんの少しの寂しさ。



ホテルに着いて荷物をほどいたら、さぁ出かけよう。

電車も、街も、人も、日本と違う。
車よりもバイクの音の方が大きくて、
聞こえる中国語は日本で聞くものとは違うみたいで、
湿気の中で、点心を蒸すいい匂いと
アジア独特の脂っぽい下町の匂い。

行くと決めてから、ずっと、こういう日を夢見ていた。



ねぇ、楽しくてどうしよう。

美味しくて、美味しくて、食べ足りない。
満腹なのに、食べたい欲が、絶えずそばにある。
来る前に想像していたよりも、ずっと楽しくて、自由で、人も優しい。


知らない場所をひとり歩きながら、次は何を見よう、どこに行こう、ここには何があるだろう、何を食べよう。そんなことだけを考えて。
そしてたまに、これまでのことやこれからのことに、ふと思い馳せる。


ひとりで来るよりも、誰かと来る方が楽しいのかもしれない。けれど、誰かとじゃなきゃ行けないなんて、そんなのつまらない。

ひとりでも、どこへでも行っていい。
誰かとでも、どこまででも行っていい。
そんな風に思える心が、よかったなと思う。


誰かと何かをすることももちろん幸せで、喜びに溢れている。
けれど、たったひとりでも幸せを感じられる私でありたいと、今年の初めに願った私がいたことを思い出す。


行きたい場所に行くこと。
食べたいものを食べること。
たったそれだけのことが、私の幸福度をぐんと上げてくれる。
心いっぱいに、満たしてくれる。
来てよかったと、思わせてくれる。

そう、目に映るもの、食べるもの、感じるもの、いいなぁと思うことが多いほど、これでよかったと思える。
あぁ、これでよかったんだって肯定が生まれる。

これでよかった。
今日までを否定することなんて、ひとつもなかったね。
来れてよかったね。

本当は、そんな気持ちを求めて、今日までいたのかもしれないです。


#日記 #エッセイ #コラム #ポエム #台湾 #ひとり旅


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