見出し画像

『邪馬台国世界大戦』より「四方つ国(よもつくに)」#3

【承前】

同時刻! 日本列島各地にも卑弥呼たちが出現していた!
大分県宇佐神宮、福島県磐梯山、滋賀県比叡山、北海道歯舞諸島、長崎県壱岐島、奈良県生駒山……!

超古代史文献竹内文書などに説かれる日本雛形論あるいは「外八洲・内八洲」をご存知だろうか。日本列島は世界の雛形であり、全ては対応している。北海道は北アメリカ、本州はユーラシア、九州はエジプト、四国はオーストラリア、台湾は南アメリカ……というように。

しかし人心荒れ果てた日本列島は、もはや世界の雛形とはなり得ない。卑弥呼たちは新たな雛形を創り出そうとしている。

世界各地から出現した卑弥呼たちは、世界中に混乱と破壊を巻き起こしながら……ひとつの場所へ向かっていた。円を描くように、螺旋状に。それは台風にも似ていた。

"参問倭地、絶在海中洲島之上、或絶或連、周旋可五千餘里。"
―――魏志東夷伝倭人条

そこは……インドの東南、ベンガル湾に浮かぶ……アンダマン諸島
チベットと日本に強く残る、父系遺伝子……Y-DNAハプログループDを持つもう一つの民族集団が孤立して住む地。アンダマン。ここもまた、邪馬台国のひとつ。そして新たな世界の雛形、淤能碁呂(おのごろ)島胞衣(えな)となる島だ。

既に日本、ジャワ、スマトラ、パプアニューギニア、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイなどからの一団がここに集っていた。彼女らは太平洋を支配する「ムー」の卑弥呼集団だ。そしてインド洋とアフリカには「レムリア」、地中海と大西洋には「アトランティス」。チベット(地臍)を中心とするユーラシア内陸部には、「スメール」の卑弥呼集団が眠っていた。

倭人とは、日本列島の住民だけではない。地球上に散らばる先史超古代文明人の末裔だ。卑弥呼はその女王であり、太陽のエネルギーによって千代に八千代に世界を支配して来た。星々の彼方からふるぶるしきものたちが到来し、黄泉国へ彼女らを封じ込めるまで。

人類が邪馬台国を探し求めるのは、そのためだ。そのパワーを独占すれば、世界を支配することも可能なのだ! だが……今の貧弱な人類文明では、彼女らを服従させることは出来ない。呼び覚ますべきではなかったのだ。

ズオオオオ……

アンダマン諸島を中心に光の輪が膨らみ、卑弥呼の霊力が世界中の地脈と繋がっていく。
終わりの時が始まった。

【「四方つ国」終わり。「伊勢の海」へ続く】

つのにサポートすると、あなたには非常な幸福が舞い込みます。数種類のリアクションコメントも表示されます。