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永遠

永遠

先日、私の祖父が天国へ旅立ちました。突然の別れで、最後に会ったのは私がカナダから帰ってきた時。その時は祖父に会えるのが最後だとは知らずに、健康でいてねと言いました。祖父は私の帰りを楽しみにしていたでしょう。きっと私の顔をみて安心したのかのようなタイミングでした。

直接祖父に伝えたかったこと、たくさんあります。伝えきれなかった後悔を背負いながら始発の電車に乗って、祖父の元へ会いに行きました。祖父の寝顔は、果たすべきことを果たした、清々しい表情でした。母から聞いた祖父の生き様。彼は正義感が強かったそうです。

そんな祖父の姿に感化された母も正義感が強く、私はそんな母を尊敬し誇りに思います。そうやって、親の背中を見て育っていくこの継承。先祖継承されてきた一つ一つの言動の積み重ねが今の私なのだと思いました。

祖父の死に向き合う中で、この世に永遠はなく、命はいつか尽きることを痛感しました。大好きな瞬間が永遠に続けばいいのにと願うことがあります。
永遠に続くものがなく、出会いと別れがあるからこそ、恋しくてたまらなく、大切にしようと思えるのだと。

私の愛した人たちとまたどこかで再会できるかもしれないし、できないかもしれません。希望を持って生きるには辛い世界です。この悲しみとどう向き合えばいいのか、今はまだわかりません。

でも今、私は生きています。息をしています。私も祖父のように勇ましい眠りにつくために、何をすべきかを考えます。 

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