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小川珈琲三条店

午前は美術館で時を過ごし、ランチを食べて少し歩いたあと、コーヒーを求めて三条の小川珈琲へ、三条店は初めてで勝手が分からず立ち尽くしていると、カウンターからしなやかな動きで現れたスタッフがやはりそのカウンター席へと僕を案内してくれた、しなやかに、ありがたい、

スペシャリティブレンドとコーヒーロール、香りはやや混沌としているが、飲むといっきに空が晴れわたるかのような、そんな印象の透明感の中で、尖りのない美しい酸味が空へ向かって伸びていく、

うらうらに照れる春日にひばり上がり
心悲しもひとりし思えば

春の空気の中で立ち尽くし、その軌跡を仰ぎ見る、コーヒーの余韻は少しもの悲しい、そんな時間にも似ていた、

雨があがったようだ、


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