隣人のはなし

ある日の午前中。
部屋のインターホンがなる。のぞき穴の向こうには謎の黒髪ロン毛マスクの女。寝起きでよれよれのB'zのライブTシャツを来ていたので、無視しようと思ったが、ピンポンピンポンバンバンやられたため、あわてて玄関を開けてしまった。

隣人「すみません、あなたに誹謗中傷されたってことで行政に提出したので」
自分「.…えっ?」
隣人「証拠もあるので」
自分「なんか迷惑かけましたか?」
隣人「あっはい。あなたに誹謗中傷されたのでそれを行政に提出しました」
自分「えっと…わたしがあなたに誹謗中傷したと?」
隣人「あっはいそうです~」
自分「えっと…間違いではなく…?」
隣人「あっはい。あなたがわたしに誹謗中傷されたので行政に提出させていただきました~。証拠もあるので言い訳などは行政か警察に言ってください」
自分「証拠ですか?」
隣人「あっはい、男性の音声データが残ってるので」
自分「うちパートナーもいないし、男性を部屋にあげたことないんですが」
隣人「あっはい。そうゆう言い訳は行政か警察のほうに言ってください。わたしたちが顔を合わせることはもうないので~」
自分 震えでがくがく
隣人「そうゆうことなのでお願いします~」

隣人、部屋に帰っていく。

自分も扉を閉める。
ええー?!なにー?!なんでー?!わからんー?!人違いー?!隣人と会ったことも会話したこともないし、慎ましく暮らしてたのにー?!誹謗中傷やと?!えっ、寝ぼけて男声で叫んだのか?!んなわけないよな…
ガクブルガクブル、怖い。わからんすぎて怖いーーー

姉に電話「とりあえず管理事務所に言ってみ!」と言われたので管理事務所に電話。

自分「隣人からカクカクシカジカで…」
管理事務所「そういえば、今年の1月に隣人から男にドアをどんどん叩かれてひどいことを言われたと報告がありましたね~。そのときに警察にも連絡してらっしゃって、防犯カメラを見せてほしいと頼んだらしいんですが、防犯カメラ見るには事件性がないと無理らしく、断られたみたいです」
自分「今回、隣人が言うてきたのってこれっぽいですね…」
管理事務所「わからないですが、なんか気持ち悪いですね~」

警察にも一応、相談してみた方がいいのではないかということで、警察に相談。

警察「なんか、気持ち悪いですね~。もし接触してきて、怖いと思ったら、迷わず110番してくださいね」

ということで、管理事務所と警察への電話相談終了。

話をしてちょっと落ち着いたけど、隣に訴えてきた隣人がいるって思ったら怖くなり、厄除けだ!と思い立ち、調べて近くの厄除けで有名の神社があったので、姉を誘って行ってきた。

おみくじ
○訴訟:叶うがはかどらず

…ズーン

あれから、なにもなく行政からなにも届かず気持ちも落ち着いてきたある朝、その日は身体がしんどくて仕事を休もうか迷ってた。突然、玄関の扉の向こうから女の声。のぞき穴を見たら、見覚えのある黒髪ロン毛マスクの女が扉の前にいて、なぜかそこで電話をしていた。
「○○○(←自分の名字)って人に訴えの書類送ればいいんですね?」
仕事を休もうかと思ってたけど、急いで仕事へ向かった。わざわざうちの前で電話?!めちゃくちゃただの嫌がらせやん!

即、姉にLINEしたら
「なんで名前知ってるんかな?」と一言。

…たしかにぃーーーーー

管理事務所にも電話が繋がらず。

自分の家なのに落ち着かない日々。

仕事ねぇもお金ねぇも男もねぇのにどうしてねぇなんでねぇと、ラップを口ずさむ日々。

さて、どうなることやら。


ーーーーーーーーーーーー

そして、今日職場から今月末でクビを言い渡されました。とさ.…



おわり

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