キャリアの問題の「旬」―「盛り」のシニア支援、「走り」の若手支援


キャリアの問題にも旬がある

 私は食べることが大好きなんですが、「旬」には、「走り」「盛り」「名残」がある。キャリアの問題にも、そんな「旬」がありそうだと感じています。

「旬真っ盛り」といえばシニア支援?

 キャリアの問題で、今の「盛り」といえば、シニア支援でしょうか。キャリアコンサルタント仲間と話していると、キャリアコンサルタントって平均年齢が比較的高く、シニア当事者だったりするからなのか、シニア支援の話になると、食いつきが凄い(笑)。シニア支援を実際に行っている、行ってはいなくても関心がある人って多いのねー、って印象です。
 ま、キャリアコンサルタント個人の関心事は脇に置いておくとして、企業での取り組みはどうなのか。先日、あなたの会社やクライエント企業のキャリア支援について教えてって知人たちに聞いてみたんですが、シニア研修はしているが若手はこれからといった話が多かった。企業からすると、既に、次のキャリアを自分で考えてもらわなければならないシニアを大勢抱えてしまっていて、今すぐなんとかしなければならない。緊急度と重要度で考えると、いわば既に顕在化しているシニア問題は、緊急度が高いというわけです。
 顕在化しているので、国も企業もキャリアコンサルタントも、寄ってたかってなんとかしようとしている。いまば旬真っ盛りな問題なのかなと思います。

当事者世代のくせにシニア支援には関心ありません

 ただ、私は、シニア支援には、当事者世代のくせに、全く、関心ないんです…。確かに、今の40代50代は、いきなり「世の中変わったから自律してくれ」「面倒見切れないから自分で考えてくれ」って突きつけられ、大変だと思います。
 ただこれって、変化の端境期に起こった、今だけの、いわば一過性な問題な気がしています。なぜなら、今の20代30代は、環境が変化しキャリア観が多様化している中で過ごしているので、今の若手中堅がシニアになった時は問題そのものが変化していると思っているから。
 誤解を恐れずに言えば、シニア支援って、たくさん顕在化しちゃったものをどう刈り取るかっていう、過去の清算処理に思えるんです。これはもちろん、めちゃくちゃ大事なことで、企業の生産性や雰囲気にも大きな影響があることですが、それはお得意な人にお任せしたい。

「走り」の若手中堅支援に関心があります

 私はどちらかというと、これから起きそうなことに対してどうしていくかっていう、未来のために今できることを考えたい、そっちを担いたいって感じなんです。
 私が関心があるのは、若手中堅の支援です。今のシニア達が辿ってきたキャリア(文字どおりキャリアの語源=辿ってきた轍ですね^^)は参考にならない。そして、今は、会社も個人の多様性や価値観を尊重する。つまり、参考になるものがないなか、下手したら全て自己責任になりかねない。ここに未来の問題の芽を感じるんです。
(具体的に懸念している、若手中堅の問題については、いつか別途書きたいと思います…。)
 緊急度と重要度で考えると、まだ顕在化してないので、緊急度は高くない。でも、これからの先の未来を考えると、このままじゃヤバい。重要度の高い問題だと思っています。いわば「盛り」の前の、まだ「走り」の問題です。

最後に…シニア支援には関心ありませんが、エイジズムには関心大です

 ということで、「盛り」のシニア支援には関心がない、「走り」の若手中堅支援に関心があるというお話でした。ちなみに、シニア支援には関心ありませんが、エイジズムには関心大です。これについても、いつか別途書きたいと思います…。


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