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地方の診断士業界は可能性がいっぱい:8月の記録

こんにちは、かやんぬ(@kaya_uni)です。

8月は20日頃まで実家で過ごしました。

その間に岡山の診断士会に面談に行き以下の投稿をしたところ、「なぜ地方には診断士としての可能性を感じたのか教えてほしい」とのコメントをいただいたのでまとめました。


岡山の協会に入ろうと思った理由

まず、そもそもなぜ私が岡山の診断士会に入会しようと思ったのか。

1.地元に頻繁に帰りたい!

単純に、実家が好きなのです。
就職で上京しつつも、いつか倉敷で仕事ができるようになりたい、という想いをいつも抱えていました。

ただ東京在住であるため、できることは限られているだろうと思っていたのですが診断士に合格したことにより可能性が広がりました。

たとえばセミナー講師や、企業の顧問という形です。顧問契約でも通常はオンラインで支援させていただきながら年に3、4回直接お会いするという形が実現するのでは?という淡い期待を抱くようになりました。

2.岡山は相談件数が全国1位?

診断士に 合格してすぐに読んだ新米診断士向けの本で、以下のように書かれていたのを読みました。

東京では診断士の数が多いため、なかなか仕事をもらうことができない。一方、地方、特に岡山はよろづ支援の相談件数が全国で2位(だったと記憶してます)のため、若手にもチャンスが多い。そのため、岡山に数年移住して実績を積んだ(※1位は福岡だったと思います)。

これを読んでから、私も岡山に戻れば若手のうちからいろんな経験ができるのでは?と考えて岡山での仕事も増やしていきたいなぁ、と思うようになりました。

診断士活動の実態

私は5月に診断士登録したばかりで、東京協会に入会して4ヶ月ほどなのでまだまだ短いですが、現状感じていることを書きます。

東京協会の場合

東京協会に入会するには書類だけでOKです。

書類だけで簡単に入会できてしまい、便利なことは便利ですが、逆に言えばそれ以上の広がりは今のところ感じられていません。

ただ、東京協会には研究会やマスターコース(塾)がたくさんあるので、研究会に入って先輩と仲良くなって仕事をもらったりというのは可能性としてあるのかもしれません。

私の場合は、今2歳と4歳の子供を育てており平日の夜や土日に開催される研究会に参加することができないので、今のところ協会に入ったメリットは全く感じていません。

※私はとある研究会で運営側に携わらせてもらっていますが、その研究会は協会に所属していなくても地方在住でも無関係で所属できる研究会です。

実務従事的なお知らせがきたりもするんですが、お金を払ってまで実務従事をするのもなんだか今のところ違う感じがするので特に応募していません。

専門家登録の案内が来て、登録したものはありますが、登録したからといって仕事がもらえるわけではないので、登録も手続き上、一応しておいたみたいな感じになっています。

……というのが、東京協会に入会した感想です。

岡山協会の場合

一方、岡山の場合にはまず岡山の診断士会に入会しようと思うと理事や専務理事など、協会の偉い方による面談が必要になります。

そのため必ず岡山の診断士協会のお偉い方と面識を持つことができます。

1人1時間ほどだと思うのですが、その場でいろいろな話を聞いたり相談に乗ってもらったりもできます。自分が進みたい方向に関してアドバイスをもらえるほか、こういうことができますといったPRの場にもなります。

私の場合は女性だったと言うこともあり、以下のような話をされました。

  • そもそも岡山協会に所属している女性の中小企業診断士が今のところ4、5人目であること

  • 独立してコンサルタントとして活動している人自体がかなり少ないこと

  •  女性で独立しているプロのコンサルタントが岡山にはいないこと

上記の点から、かなりの歓迎ムードで迎えていただくことができました。

私が女性だから地方で可能性があったのでは?と思われた方もいるかと思うので少し補足します。

もちろん女性だからこその加点はあったかと思うんですが(それは岡山に限らず、女性診断士の希少性は全国ありそう)、男性でも若手診断士でも実績や経験を詰めるチャンスはかなり大きいと感じました。

その理由としては、やはり企業数に比べて診断士の数が圧倒的に少ないこと。

「診断士として経験を積みたいと」いう方が、東京から地方に出てくることはあっても、岡山から外に出て活動する人はまずいないと言えるくらい岡山には仕事がある、 と言われていました。

むしろ、中国地方圏内からセミナー講師などの依頼が来ることもあるから、岡山から意図的に出ようとしなくても中国地方で活躍できる場は十分にある、とすら言われていました(私に限らず)。

現に、面談してくださった方も、その数日後に島根に講師業で行く、と言われていました。

他県の場合

ほかにも、同期とのコミュニティで他県の方の話を聞いたのでまとめます。

全体として診断士の数が少ないため、先輩診断士の方とのご縁などで専門家登録や仕事の紹介といったものもあるようです(この方もご自身で積極的に動かれている方です)。

なかには、実務補習でお世話になった先生が県の診断士会の比較的偉い方であり、その方が「診断士になったらまず挨拶に行くべき人を複数人紹介してくださった」といった話もありました。

地方に行くと公的な仕事に就きやすい理由

こういった状況を踏まえて、地方だと公的な仕事に就きやすいと言われる理由をまとめました。

公的機関も常に良い診断士を探している

地方在住で中小企業診断士の資格を持たれている方は、独立されている方よりも公的機関や行政、金融系で働かれている方が多いようです。

今の職場で出世したり資格手当をもらうため、会社から推奨されて受けている方が多いので、独立診断士にとって競合がかなり減るという点があります。

加えて、診断士同士の集まりがあったときに、診断士の資格を保持する金融関係の方や公的機関の方とつながりを作ることができます。そのご縁から、銀行や公的機関でのセミナー依頼につながるそうです。

「そもそもの診断士の数が圧倒的に少ないので、銀行や公的機関の方も、良い講師を常に探している状態」と言われていました。

「新しい良さそうな診断士が生まれると、金融機関や公的機関で最初に囲い込みがあっていろんなチャンスがもらえるんですよ。で、良かったらどんどん次の仕事につながる。そのくらい狭い世界で、この辺はもう完全にコネの世界ですね笑」

事前にどんな人材かの把握しているので協会も紹介しやすい


銀行や公的機関の方と名刺交換をして後、「この人に講師を依頼してみたいな」と思ったら、銀行や公的機関から講師として使えそうな人材かを診断士会に相談することもあるそう。

その際に、必ず一度理事や専務理事と面談しているので、理事や専務理事としても紹介しやすい、という流れができあがっているそうです。

地方で活動する場合のデメリット

メリットの多い地方での診断士活動ですが、一方でメリットもあります。

1.都会に比べて規模が小さい会社が多い

地方にある会社の規模は、東京や都会の会社の規模に比べて小さいです。

「同じ業界でも東京と岡山だと1桁違う」と言われていました。

「売上が1桁違うから、診断士に払える額も変わってくる。なので、なかなかお金につながりにくい」と言う話もされていました。

どんなふうにマネタイズしていくかは、しっかり考えなければならないところですが、報酬が低くてもよいのでまずは公的機関で経験や実績を積みたいという方であれば、地方は可能性に満ちています。

2.地方在住でないと仕事の依頼が来ない

公的機関や行政が講師等を探す際に、岡山協会に所属している診断士のリストを見ることがあるそうなのですが、そのリストには住所や連絡先が記載されています(※事前に、各診断士がどこまで公開してOKかを記載します)。

そのリストを見た際に「所在地が東京だと仕事を振りにくい」と言われました。理由は、そこまでの交通費を出せれないからです(まっ、そりゃそうですよね)。

私の場合には実家があるので実家を所在地として登録しておけば、依頼につながることはあるかもしれませんが、東京から岡山に戻る交通費は自腹となります。実家から会場までの交通費は支払っていただけるようです。

こういった理由から、地方で活動をしていきたいと考えても東京在住の場合には交通費がネックとなります(私の場合、いまのところ日常的な買い物で貯めたマイルで飛行機で帰省しています)。

実績・経験を積んでからマネタイズ?

以上のことから、地方での診断士事情としては、公的機関の仕事や専門家派遣の仕事は得やすく、経験や実績を増やすにも適していると考えられます。

が……民間の仕事でも売上の規模が違うので、報酬は低いことも踏まえておく必要があります。

とは言え、やはり診断士の若手のうちは、公的な仕事の実績があるとやはり信頼度が上がるし、また公的な仕事がご縁でお仕事をいただくことも多いといった話を聞いていたので、公的な仕事を増やすには地方は適しているようです。

私もまずは11月に開催される大きめの診断士の交流会に参加するために帰省予定です。

また進捗があればご報告します!

最後まで読んでくださりありがとうございます!
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