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調査/分析手法を小さく学んでから実案件で実施するまで #ResearchAC

はじめに

こんにちは。SIerでUX/デザインリサーチャーをしている、熊谷優介と申します。

UX/デザインリサーチでは調査/分析手法が多くあると思います。しかし、学ぶ機会が無かったりどうしても案件で同じ手法を使ってしまう悩みがあると思います。
この記事ではKA法を小さく学んで案件に実施した私の経験を書かせて頂ければと思います。

1.学習編(ポイント:誰かに共有をすること)

1-1.文献学習

はじめてのUXリサーチコミュニティ(※1)で「KA法をやったこと無いから学びたい」などを相談した際、「じゃあKA法ワークショップ主催してみよう」と、ワークショップを担当する機会があり、学習が始まりました。
まずはコミュニティの方に共有された下記文献を見ました。



1-2.やってみる

読むだけでは深い理解が得られないことから、実際に他のワークショップ担当者と小規模のデータで一緒にやってみました。

小さく実際にやってみる

1-3.共有してみる

ワークショップを主催するのがゴールであったことから、他のワークショップ担当者と一緒に文献内容をまとめながら「ワークショップで共有するならこんな感じかな?」みたいに話しながら発表を前提に考えていきました。
誰かに共有する前提で整理してみると分かっていないことが明確に見えてきて更なる学びを得ることができました。

ワークショップで共有のために作った物

2.実案件までの実施編(ポイント:過去案件でお試しする)

(1)を通じ、私の中ではある程度の知見を得ることができました。しかし、まだ実案件での実施は不安があります。そこで私は社内でのお試し → 実施提案という流れを行いました。

2-1.過去案件をお試しでやってみる

社内でのお試しをする際、私は過去案件での内容を元にお試しを行いました。
意図としては「他分析結果との違いが分かり易いため」です。
今まで違った分析方法をしており、KA法で行うと「メリットが~~~で、デメリットは~~~です」と自分達の中でも分かりやすいと思いました。そのため、過去案件で再度KA法で分析してみるということを行いました。
また、「実案件で導入しても大丈夫だ」と思えるレベルにするため、2,3案件で実施をしました。

2-2.お試し内容を元に実案件での導入を提案する

社内でお試し実施を通じ、練度が上がってから丁度分析フェイズにあった案件で実施を行いました。
上長への提案の際、(2-1)で過去案件をベースに行っていたことから違いの説明がとてもしやすく、ご理解を頂き、実際に案件で行うことができました。

おわりに

今回小さく学び実践してみるという内容を共有させて頂きました。
普通のアプローチでは研修などの受講から体系的に学んでみて実践するという流れだと思いますが、予算など難しい場合もあると思います。

そういった際に上記のように小さく学び、少なからずの成果が見えてきたら体系的に学びにいくという流れもありだと思っております。(個人で学ぶとどうしてもガラパゴス化してしまうため、やはりどこかで体系的な物を学んでおくとより素晴らしい知見になると考えております。)

この記事は UXリサーチ/デザインリサーチ Advent Calendar 2022 (#ResearchAC)に参加し投稿しております。
他にもUXリサーチ/デザインリサーチに関する記事がございますので是非是非ご覧下さい!

注釈

※1 はじめてのUXリサーチコミュニティ=はじめてのUXリサーチの本の巻末付録にあるslackコミュニティのこと

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