弁護士 桑野 雄一郎

知的財産法と刑事法を専門分野としている弁護士です。 プライベートではテニスなどで体を動…

弁護士 桑野 雄一郎

知的財産法と刑事法を専門分野としている弁護士です。 プライベートではテニスなどで体を動かすこと,ライブハウスや舞台などのライブ・パフォーマンスを鑑賞すること、そして大衆居酒屋でお酒を飲むことを生きがいとしています。

最近の記事

緊急事態宣言と公演中止

はじめに先日,「感染症感染拡大予防を理由とした公演中止に伴う法律問題」という記事を書いた。当時は施設・主催者が感染症の感染拡大予防を目的として自身の判断で公演を中止した場合を想定していた。 その後「小池都知事の「自粛の要請」」という記事を書いたように,国,あるいは自治体から公演について自粛の要請が続いている。これはあくまで「自粛」の要請である以上,公演を中止・延期・無観客化(以下「中止等」という)することは主催者の判断ということになる。事実上の強制ではないかという感はあるが

    • 小池都知事の「自粛の要請」

      はじめに仕事を終えて食材を買っての帰宅途中,バスに乗ってほっと一息ついたところ,小池都知事が緊急記者会見をやるという情報が流れてきた。 これはいよいよ首都封鎖か,とにかく目立つのが大好きな現都知事のこと,都知事選を前にして存在感をアピールすべく大騒ぎをするのかと思いながら会見を聞いていた。 夜の8時という,ただでさえ一連の騒動で疲弊している家庭の憩いの一時に大声で割り込んで緊急会見をするような内容だったのであろうか。 またもや現都知事に翻弄されたしまった一都民としてぐっ

      • 感染症感染拡大予防を理由とした公演中止に伴う法律問題

        はじめに 新型コロナウィルスの流行を理由とした公演中止が相次いでいる。公演が中止になった場合,チケットを購入していたお客にはチケット代の払戻しをする一方,出演者側にはギャラを支払わないことが多いようである。 出演者側としては,チケット代の払戻しに応じている主催者に対してギャラを請求することもしにくい。しかし,突然公演が中止となり,代わりの公演が入れられるわけでもないことから,当てにしていたギャラが入らない,また現在の状態では今後の公演についても開催できるとは限らないため,

      緊急事態宣言と公演中止