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『花火』 詩と今の季節に思うこと


『花火』

夜空に咲いた大きな花火
一瞬にして闇の中へ

天高く花開くと
たちまち火の花びらは
星々の間を駆け抜けて
夜空の深い深いところへ

可憐な花のように
綺麗な泡のように
美しい人生のように……


人々の歓声は
ふたたび空へと昇る花を見つめては
下駄の音のように花やいで

わたし一人
消えていく火の粉見つめて
鼻緒にぽとりと涙をこぼす

2023.8.6


いつのまにか立秋を迎え、暑い中にも秋の気配が漂う季節となりました。
私はあれから病状がなかなか回復せず、蝉の鳴き声を聞きながら、家の中で静かに過ごしております。

そんな私は、今年も自分の瞳で花火を見ることはありませんでした。
花火の存在すら考えられないほど、身体の硬直に悩まされていたのです。

そんなある日、たまたまSNSで見かけた花火の動画がとても印象に残り、久しぶりに詩を書いてみようと思い立ちました。
そしてできあがったのが、この詩『花火』になります。

華やかで美しいが故に、儚い花火。
それは私たちの人生を象徴しているようにも思われます。
空に昇る時も、花咲く時も、散る時も。
どんな瞬間も美しく私らしくありたいと思う今日この頃です。


昨日でnoteを始めて一年が経ちました。
たくさんの素敵なご縁に感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願い致します。
暑い日が続きますので、ご自愛くださいね🌻
よい夏の日をお過ごしください。

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