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体感覚と想像

 主宰する異業種混合型社会課題解決プロジェクト「ALIVE」に、オンラインも併用ながらのリアル・セッションが戻ってきた。

 柔道を通じた発達障害児の支援を行っているJudo3.0のセッションでは、高校生以来の柔道を体験。高校時代の体育の授業でのイメージとは全く違った。

 柔道は、体の使い方を学ぶことなのだ。人の重心が動かすには?より小さい力で人が動くためには?ゲーム感覚で学んでいく。この延長線上に柔道の技があるということが、短い時間ではあったが体感覚として感じることができた。Judo3.0と仲間の柔道家のみなさんは、この人間の自然な体感覚が発達障害児の通常の生活に役立つと信じて、活動を続けている。

 その他の3つの社会課題のセッション3も、横浜・大阪・九州とそれぞれの現地とオンラインの併用で実施した。リアルならでは久しぶりに感じたその社会の課題に対する積み重なる体感覚のかけがえのなさと、その積み重なりにつれて感じる、画面を通じたオンライン参加者との分断。

 会社での縛りや地理的な条件によりどうしてもリアル参加できなかったオンライン参加者への申し訳ない気持ちが湧き上がってきた。

 ただ、この1年半でのオンラインを通じた学びを考えると、本当にそうなのだろうか。オンラインの先の参加者も、マジョリティのリアル参加者との違う体験が、違う学びになっている可能性に対する想像をしようとしてない自分に気づく。

 体感覚が分断された中でも、わからないことを想像し続けること。それは企業人が身近にあった社会の課題に対し、これからどう想像し続けることができるかということでもある。単に同情して自分が体感したことだけに共感するだけでなく、体感していないことへの体感覚を想像し共感すること。

 柔道で体感覚を学びように、ALIVEでは体験しなかったものへの想像することを学ぶ。リアルでわかりやすい体験からの深い体感覚の自覚だけで終わらせずに、リアルな体感覚がないものへの想像も大事にしていきたい。

 

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