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読書「東海道中カヌー膝栗毛―鎌倉‐京都間一〇六五キロ 中年カヌーイスト単独航海記」 吉岡嶺二著  山と渓谷社 仕事を続けながら遊び続けた大先輩の書

1 本書との出会い
 1980年代後半に山スキーに出会い、すっかり夢中になりました。同じころ、パラグライダー、カヌー(ファウルボート)がそれなりに盛んでした。自分はやらなかったですが、興味はあったので読んでみました。自然を舞台にする遊びの基本は同じです。

2 本書の紹介
 著者の吉岡さんは、大日本印刷に勤務されていたサラリーマンです。本書は、仕事をつづけながら遊び続けたハードな旅日記であり、家族との生活、会社のことなども書かれています。自然を舞台にして危険を伴遊びを続けるには、家族、職場の理解は重要です。四国を少しだけ旅した時、泊まった宿で、お遍路には休みを利用して、何度かにわけて歩くスタイルがあると聞きました。吉岡さんは同じようなスタイルで、週末にA地点からB地点まで漕ぎ、次週にはB地点からC地点へと、これを続けて、東京から京都まで漕んでいます。

3 吉岡さんのその後と、山仲間の死
 吉岡さんは定年後まで勤めあげた後に、カナダや、フランス、オランダを含む欧州を縦断するカヌー旅を続けたみたいです。七十歳を越えても、カヌーを続けており、私の一歩先をゆく、自然での遊びの大先輩です。
 2年前、山仲間の一人が79歳で亡くなりました。山スキー中に起きた心臓発作が死因です。この人、大学教授を退官後、畑仕事と山登り・山スキーの日々。血圧が高かかったようですが、「これだけ、健康な生活していれば薬は意味なく、飲まない」と言っていました。同じ頃、目白のアウトドアショップ、カラファテの北田さんが、山スキー中に亡くなりました。山仲間と北田さん、大好きな山スキー中に亡くなる、なんとすばらしい人生でしょう。
山スキーを始めて今年で35年目、以前に比べれば、よれよれですが、吉岡さん、山仲間、北田さんから頑張れる勇気をもらっています。

写真は、近所の多摩川です。川と海。カヌーで漕ぐと丘から見ている以上に綺麗なんだろうなと、想像しています。

写真1 多摩川の桜並木
写真2 多摩川で遊ぶ人々
写真3 多摩川の夕日
写真4 本書の表紙(著者撮影)

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