泣きながらホットミルクを作ったあの夜が報われた話
空咳の止まらない時期があった。
鬱がひどくて外出もままならなくて、一人ぼっちの夜更け。次の日にどうしても外出をしなければならなかったのでそろそろ寝なくてはいけなかったんだけれど、焦れば焦るほど寝られなかった。耳元で拍動がうるさい。今どのくらい経っただろうか、あぁでもスマホを見たら寝られないって言うし。どうして何もかもままならないんだろう。横になっているはずなのに体すら休まらない。どうやら私は生きるのが下手らしい。人間得手不得手があれど、こんなに致命的なことがあるだろうか。本