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コロナ禍で変容する『外食産業の価値観』

パンデミックにより、外食産業を中心として販売形式に大きなパラダイムシフトが起こっているように見て取れます。
その中の一つとして「持ち帰り・テイクアウト」があります。

政府が軽減税率の措置を取っていた中でのこの変革であったため、この状況はかなりの追い風だったのだと推察されますが、やはりそれでもテイクアウトで成功している外食チェーン(または個人店)と失敗している外食店があるわけなのですが。

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(上記サイトより引用。テイクアウトを始めた飲食店は延べ75%に登る)

さて、これが何を意味するかといいますと、本来の外食のあり方・価値観が変わってきているということです。

今までは、外食するということは、その食事に費やす(目に見えない)価値に支払ってきている対価があったのです。
具体的には、従業員の接客やサービス・立地やロケーション・店内装飾や音など環境・オープンキッチンであれば職人芸やライブ感といったところでしょうか。これらが料理や飲み物の味・匂いに付帯されて、初めて外食として成り立っているのです。
テイクアウトにするということは、これらの付帯されていた価値というものがかなりの割合で無くなるということです。

しかし、それでもテイクアウト事業者は同価格にて料理を提供している。
ということは、消費者や顧客は料理それ自体に対して同価格を支払うという目に見えない合意を行っているわけです。

これが何を示すか。
すなわち、テイクアウトで成功している飲食店は料理それ自体にブランドを創ることに成功しているといえるのです。
ブランドイメージというのは、消費者が「あれ食べたい」とか、その料理名を見て・聞いてそのブランドがピンと頭に浮かぶことを意味します。そこを押さえられている店が市場をある程度占有することができるでしょう。

むしろ、今から飲食業界に乗り込もうとしている所はそれをわきまえた上で価格設定や販売戦略を立てなければなりません。
そういう意味では、「美味しいから成り立つ」という考え方では生き残っていけません。
特に、テイクアウトにするのであれば価格設定をかなり慎重に行う必要があるのかなと思います。いや、むしろ業界大手の価格設定に乗っていくのでもある程度何とかなるのかもしれませんが。

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さて、こんな長い前置きで私が何を伝えたかったかというと、某大手イタリア料理チェーンのテイクアウトを最近知りまして。
持ち帰りしたのですが、これがめちゃめちゃ本格的で美味しかったのです。
要するに飯テロです。

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ありがとうございました。

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