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「デューン砂の惑星」アカデミー賞が他の作品なんてことは、よもやないだろうな

コロナ禍以来あまり映画を観ることもなくなったが、これだけは観ておかねばと思った作品は「デューン砂の惑星」。原作を読んだのはもう何年前だろう。その時期はファンタジーの読み過ぎでクトゥルフ神話まで手を伸ばしていた。前作の映画も観た。「砂の惑星」そのものは音声を武器にしていたくらいしか覚えていないが、当時は斬新な世界アプローチに衝撃を覚えた。すっかりストーリーを忘れてしまっていたので、自由な感想が奔放に湧出。敢えてストーリーや配役は説明しない。自分で観て欲しい。
 「STAR WARS」が甘くて刺激的なカクテルなら、「砂の惑星」は酒米を3割にまで削った超辛口の吟醸酒だ。甘さや人情を封殺した惑星の壮大な自然と科学。兵器や飛行機のメカのリアルなこと。シャーマニズム的観点もゾクゾクさせられる。砂漠が舞台なので、影の主役たる遊牧民フレメンはアラブ部族を彷彿させる。資源として争われる香料は原油の位置付けをも連想させる。そして砂虫のド迫力に興奮。映画のあちこちに何となく「ナウシカ」への影響を感じるのは僕だけだろうか。女性科学者カインズ博士とナウシカの実験室、砂虫と王蟲とマックロクロスケ、襲撃におけるハルコンネンとトルメキア、羽ばたき機とメーべと腐海の蜻蛉。この映画ならもう一度観てみたい。エンドロールを見ただけで、この映画の巨大さがわかる。次のアカデミー賞が他の作品だなんてことは、よもやないだろうな。
https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/

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