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未だ見ぬものを真にする

尾久キリスト教会の3月20日の高橋武夫先生による説教。この日の聖書題材は二つ。一つは使徒行伝第2章14〜17節。もう一つは箴言第29章18節。
 3月16日にウクライナ🇺🇦ゼレンスキー大統領はアメリカ🇺🇸国会で「私には夢がある」と演説した。これは黒人であるキング牧師の有名なメッセージ。夢の見方には二通りある。一つは厳しい現実から夢の虚しさを語る立場。もう一つは厳しい現実に耐える原動力とみなす立場。ゼレンスキー大統領は、まさに後者の立場で語りかけアメリカ🇺🇸国会は感動に包まれた。
 聖書の世界での「夢」の類義語は「幻」や「預言」である。「幻」とは神による啓示であり「預言」とは先を見越すお告げである。箴言第29章18節には「人はその人の心に考えたようにその人になる」。車田秋次先生は日頃から「幻なき民は滅びる」とまで言っている。自分は岡山県柵原町(今は美咲町)で13年間伝道に努めた。僅か14人の会員だった。吉野川で柵を立てて魚を手掴みで採る漁が盛んでついた町名。その昔は硫化鉄鉱石の採掘で栄えた町だった。しかし硫黄が石油から採れるようになってから、閉山となって街は寂れた。ある日に礼拝堂の後部座席を見て、ハタと思いついた。後部座席から天井までの空間に「母子室」を設けたら、教会を若返りできるのではないかと。最初は懐疑的だった教会員も、牧師が手作りで費用もあまりかからないことで賛同してくれた。結果的に完成後に教会は若返り大きくなった。クリスマス礼拝では120人が集まった。「まだ見ぬものを真にする」夢を見続けることは大切だ。

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