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眠り薬(500字の小説)➕追伸(120字)

「やっと、出来たわ。眠り薬。完成ね」
ハーマーヨニーが嬉しそうに云う
「大丈夫かい。本当に効くのか?」
と、ドグが疑う。
「効くわよ、私が作ったのよ。これを飲んだら寝る事が出来るわよ」

「だったら良いけど。これを計画通りに彼に飲まそう。
彼は、『闇の魔法使いと戦う』と息巻いてる
だけど今は争いを起こす時期では無い。
直ぐに飲ませて、眠らそう。」

「ちょっと待って。先ずは効くかどうか?
答え合わせをしないと、いけないわ。
ドグ、試しに貴方が飲んでみてよ。」

「やだよ、僕!自分が作ったんだから、
ハーマーヨニーが飲めよ」

「そんな事が出来る訳ないでしょ。
私が寝てしまったら
誰が指揮を取るのよ!誰も居ないわ。」

「だったらどうするんだよ。
直接彼に飲ませるのか?」

「仕方ないわね。そうするしかないわ」

二人は共謀して、彼に眠り薬を飲ませるのに成功した。
だが、彼は1日経っても目が覚めない。
次の日も、そして次の日も寝続けた。

「誰だ、ポッターを眠らせた奴は!」
と、監督が怒鳴っている。
ハーマーヨニーとドグは、
監督の剣幕に押され何処にか逃亡。

眠り薬は立派に完成していたが、
「ハリーポッターシリーズ」は、
打ち切りとなった。
最終回を待たずに!?

追伸
子供の頃、現実と虚構の区別がつかない時って
ありましたね。

初めて、ゴジラ映画を観た時、怖くて薄暗い夕方になると
「ゴジラが出てくるかも!」と、思ってました。
今回のハーマーヨニーとドグも現実と虚構の区別がつかなかったみたいです。

そんな馬鹿な!

#青ブラ文学部

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