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【0014】タオルから化学繊維の環境問題を考えてみたりする。

新しいタオルを一枚おろすというか、使い始めました。おろしたてのタオルって肌触りが良く気持ち良いですよね。洗い晒しというか洗い立てのタオルは気持ち良いものですが、おろしたてのタオルは際増しという気がします。使っていくうちに、タオルの表面が傷んで、繊維が切れたり抜け落ちたりしていって肌触りが変わっていくのだと思います。

タオルには吸湿性と肌触りなどから木綿が使われていますね。綿の繊維の長さは、どの位なのでしょう。気になったので、ネット検索してみました。

「コットンの繊維の長さは、平均21mm未満のものを短繊維綿、平均28mm未満のものを中繊維綿、平均28mm以上のものを長繊維綿」と呼ぶそうです。2センチから3センチというと結構長いような短いような。いまいちイメージが掴めません。

綿は天然繊維ですが、合成繊維というか化学繊維(化繊)もありますね。繊維一般でいう場合の長繊維・短繊維は、どんな感じなのでしょうか。厳密な適宜はないようですが、長いものが長繊維、短いものが短繊維だそうです。

長繊維は概ね(おおむね)1000メートル以上、短繊維は概ね1メートル以下だそうです。なんとシルク(絹)の繊維長は1500メートルだそうです。木綿の長繊維・短繊維と概念は共通ながら、スケール感がだいぶ異なります。ゆえに長繊維・短繊維には絶対的というか厳密な定義はなく、繊維の種類によって異なるという感じでしょうか。

さてタオルの話に戻ります。タオルが傷むのは、タオル地から繊維が切れて繊維くずとして環境中に排出というか放出されるということではないかと思います。洗濯機を使用すると、糸くずが出てきます。糸くず取りのネットには、細かな繊維くずが溜まっています。ネットに引っ掛からない細かな繊維くずは排水に流れるのでしょうね。

化繊の服から発生する繊維くずは、あまり認識はされていないと思いますが、プラスチックです。環境に放出されたプラスチックはどうなるのでしょう。普通のプラスチックは分解されにくいから、生分解性プラスチックというものが考案されている訳です。綿ポリとも略称される、木綿とポリエステルの混紡された生地の服も傷むと穴が空きますが、木綿の繊維が抜けてポリエステル繊維の部分が残るという話もあるようです。

ちなみにポリエステルとは、PETボトルに用いられているポリエチレンテレフタラート(ポリエチレンテレフタレート)と同じ物です。実際、回収されたPETボトルの一部は、ポリエステルの原料として再利用されています。

化繊から発生した繊維くずが海に流れ着くと、マイクロプラスチックとして魚介類に捕食されることもあるかもしれません。下水処理場では、排水中に含まれるプラスチックの除去に対する対策が講じられ始めています。天然繊維への回帰の動きもありますし、繊維製品の生産の在り方の見直しの一環として、過剰生産される服の廃棄の削減への取り組みも始まっています。

今回の話、タオルから強引に繋げた感はあるかもしれません。身近な事象から環境(問題)を考えてみるのもありかと思います。

2023年12月18日(月)記

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