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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた

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【完結済み】お読み下さり誠にありがとうございます。本編10話、外伝7話で完結しました。 踏みにじられた尊厳を取り戻そうとする、戦う少女の物語。創作小説です。 ※ 重く悲しい描… もっと読む
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた【完結済み】 目次

【完結済み】お読み下さり誠にありがとうございます。本編10話、外伝7話で完結しました。どう…

高瀬八鳳
8か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝⑦ 【完結】

外伝⑦ 登りつめたその先に 【外伝最終話】 「王と二人きりで話がしたい」  母のその言葉…

高瀬八鳳
2か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝⑤

外伝⑤ アドラー王の告白 ◆ ◆ 今回物語上、女性にとって不快な場面、辛さを連想させるよ…

高瀬八鳳
3か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝⑥

  外伝⑥ 伝統と革新  気に食わない。気に食わない。  女に家門の相続権を与える等と、…

高瀬八鳳
2か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝④

外伝④ それぞれの選択 「シルバー、準備は整ったのか?」 「ダニエル隊長、はい、最終点検…

高瀬八鳳
4か月前

再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝③

外伝3 新しい道 「お父さん、お願いします! 私、どうしても学問を学びたいんです」 「何度…

高瀬八鳳
4か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝②

外伝② 遠い記憶  拾った新聞の見出しで、ブルービット公爵が大量殺人により死罪となった事を知った。  ブルービット公爵といえば、娘の夫であり、我が家門の救世主ではなかったか。  いや、全ては過去の話であるが。  娘は……何という名前だったか。  ……そうだ、サラディナーサだ。  末の娘。大人しく、文句も言わず、ただただ人形のような娘が、ブルービット公爵に嫁ぐことを命じた時だけは、大泣きして反抗したのが思い出された。  そう、私は彼女を落ち着かせようと笑顔で言ったのだ。

再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた 外伝①

外伝① 王の資質  ギルティアスが、初めてアドラーに会った時、彼はまだ幼い子どもだった。…

高瀬八鳳
6か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた⑩ 最終話

10 予想外のポジションへ  片腕、とは? どういう意味ですか?」  私は既に、王の家臣…

高瀬八鳳
7か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた⑨

9 直接対決 「我々はシャムスヌール帝国より、罪人であるブルービット公爵を逮捕しにきた。…

高瀬八鳳
7か月前

再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた⑧

8 故国の帝王  ◆ R15 今回、物語上、少しだけ不快な場面を連想させるような文章がでてき…

高瀬八鳳
7か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた⑦

7 過去と現在 「……ルイ、ルイ! 起きろ」  温かい大きな手で、誰かが私の頭をぐしゃぐ…

高瀬八鳳
8か月前

再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた⑥

6 アドラー王の記憶  アドラーは、困惑した、 「王、あの男を信用してはなりません。あや…

高瀬八鳳
8か月前
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再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた①

1 終わりとはじまりとアドラー王 ーー身体中が痛い。そして寒い……。  なんとか川から這い出たものの、体力は欠片も残っていなかった。  自分でもよくわかる。私は死ぬのだと。  とっくに神への信仰は捨てたはずなのに、なぜか恨みごとを呟いてしまう。  そして、気づいた。  ああ、私はまだ、神を信じている。ここまできてもまだ、どこかで期待しているのだ。神は救いの手を差し伸べてくださると。  涙はもう涸れ果てて一滴もでてこない。  もうすぐだ。もうそこまで、死は近づいている