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イニシエーションラブから学ぶ、誠実さについての考え方

面白いしか出てこない。

ド直球のタイトルではじめます
→書いてたらいろいろありましてタイトルも含みを持たせました。2時間くらいかけて書いたので是非お楽しみください。(手元に小説がなかったため、思い出しながら書いている。あとでアップデートします)

これはすごい。
読書メーターの登録数も6万を超えている。


読書メーターはじめようぜ


頁数も272ページしかない。

映画化もされてたよね。絶対見たい。

監督も堤幸彦さんなのが⭕️。
映像化できるんだと思った作品でもある。

ネタバレ一切しない、ヨビノリたくみさんの解説誠実すぎる。この人すきだな。



〜あらすじ〜


バブル真っただ中の静岡。地味な大学生・鈴木は歯科助手のマユと交際を始め、華やかな彼女に釣り合う男になろうと自分を磨く。やがて鈴木は就職で上京。2人の遠距離恋愛は続くが、鈴木は職場の女性を意識し始める。

https://eiga.com/movie/81203/


本作のポイント

箇条書きにて。

Side:A


◯モテない主人公である鈴木夕樹
◯陰キャラクター
◯タバコを吸う
◯合コンで一目惚れする
◯女の子の名前は成岡繭子
◯繭子も恋愛経験が殆どない
◯夕樹くんはファッションが絶望的
◯それを繭子が指摘する
◯頑張って免許も取る
◯そもそも夕樹は頭が良い
◯優秀
◯夕樹は恋愛と共に成長する
◯付き合う
◯毎週金曜日に会う
◯親密になり繭子から、「夕樹くんの名前がカタカナのタみたいだからタっくんって呼ぶね」と言われる
◯夕樹、ニックネームで呼ばれて嬉しい
◯幸せな時間
◯会う日が金曜日から木曜日に変更
◯金曜日に見たいドラマがあるので
◯文学が好きで本の貸し借りもするよ
◯奇跡的に静岡市内のシティホテルとディナーに空きができて、ホテルで素敵なクリスマスデートを過ごす
◯世界で一番幸せと感じる

※あくまで感想なのであしからず。手元に小説もないしね。

Side:B


◯静岡の部署の同期の中で2枠に選ばれる
◯優秀
◯オシャレ、ブランド物のスーツ
◯たっくんが東京に移動
◯必然的に遠距離恋愛になる
◯たっくん頑張って毎週末返る
◯職場に魅力的な女の子が登場
女の名は石丸 美弥子(みやこ)
◯この女がたっくんにちょっかい出す
◯たっくんのワイルドなところが好き
◯たっくんがなびく
◯みやこの積極的なアプローチに陥落する
◯みやことマユとの同時並行で恋愛を始める
◯遠距離の物理的な限界、イライラに苛まれる
◯必然的に静岡に返る回数が減る
◯みやこと会う回数が増える
◯マユ、妊娠が発覚(3ヶ月目)
◯たっくん動揺
◯たっくんの意思で子どもを降ろすことに
◯罪悪感凄すぎて会う回数減る
◯ただやっぱり会うと安心するよね
◯そんな中マユに対して「みやこ」と呼んでしまううっかりミスをする
◯ここまで頑張ったのにね
◯結果マユとは別れ、みやこと付き合う形に
◯静岡市内のシティホテルでクリスマスを過ごす予定だったが、ホテルとディナーをキャンセルすることになる
◯みやこの家族に挨拶しに行き、幸せなクリスマスを過ごす

こんな感じ。

本作の感想


正直胸糞悪い。
結局人って環境によって変わってしまうんだなって感じる。あんなに好きだったのに!

転勤して物理的に距離ができると遠距離恋愛って続かないよな。人の気持ちも変わってしまう。物理的な距離と心理的な距離は中々縮まらないものなのか。

余談だが、たっくんが子どもを降ろすという表現が出てきたとき、あまりにもイライラしすぎて読書中に舌打ちしてしまった。初めての経験。乾くるみさんの文章がうますぎる所為である。感情移入しすぎた。
人は変わってしまうんだなと。

この小説のからくり
⚠️以下はネタバレになってしまうため、読んだ方のみ前に進んでください⚠️


ネタバレ①


同じ時間軸
※小説だとめちゃくちゃわかりづらいため色んな考察を読んで理解したことを自分の言葉で解説します。

一言で言うと「夕樹」と「辰也」という2人登場人物がいる。
そしてここで気づく。2人とも「たっくん」であると。
正し、繭子は1人。待って、どういうこと???

ネタバレ②

繭子の二面性


物事には二面性があります。良い部分と悪い部分は表裏一体。
人にも裏と表があります。ホンネと建前。
この作品を読み終わった時、繭子がめっちゃ被害者に見えませんか?
かく言う私もそうでした。
でも違います。辰也は確かに浮気をしていましたが、繭子もまた浮気をしているのです。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」

ニーチェの名言

ネタバレ③

曜日の変更
SideAにて途中から2人の会う曜日が変わっています。
元々金曜日に会っていたのが、木曜日に変更になる。これはドラマを見るためではなく「週末にもう1人のたっくん」と会うため。

ネタバレ④

結局のところ人は鏡
繭子は辰也の浮気に気づいていたのだと思う。やられたことをしてしまう。
これこそ人間のなのかもしれない。


※同窓会の時のカラオケで佐賀県歌ったら激スベリした。そういうクソみたいな記憶ばかり抱えて生きている。

ネタバレ⑤


たっくんの人間性の違和感
みやこが言っていた「ワイルドなところがすき」という違和感。
Side Bのたっくんには暴力性がある。すぐに暴れたり頭に血が上ったりする。
部屋に本が1000冊ある男」であるタっくんの精神性ではない。
本作で「富士通」に受かったと言うところにタっくんはそんなに誇ってない。
折角大手を蹴って、地元の企業に就職した」というところの表現が気になった。感性変わってね?って。
あとは「マユはそんなに可愛くない」と言っている点。???ってなる。
こういうところから読み取れるたっくんの人間性の違和感を入れていて上手い。マジで上手い。別人だったらそうだよなと2回目読み返して気づく。

ネタバレ⑥
マユの妊娠
もはやこれも嘘な気がした。
ほんとに妊娠していたのか?辰也は医者に同行しなかったのでわからないままであるが。
タっくんには「便秘」といって嘘をつくが、案外こっちが正解だったりして。もはや何もかも疑心暗鬼になってしまう。

以上からまとめ


読めば読むほど勘ぐりや疑心暗鬼になる作品。まじで登場人物のことを信じられなくなる。が、その中でやっぱり誠実だなと思うのが「夕樹ことタっくん」である。

結局誠実な陰キャが一番素敵だなと感じたこの頃。

個人的な感想だけど、見た目の良さ、優しさ、賢さ、学歴、お金を持ってるか等いろいろあるけれど。

誠実さに勝るものなしだなと思った。
誠実さってなんだろうとは思うんだけど、愛さえあればそれも自然と表現できるのかなって。
お金も大切だけど、信頼や信用も貯めていけるようになればと自分に言い聞かせなきゃなと感じた小説でした。反面教師だね。
272ページの中にさまざまな物語が詰め込まれている。
すぐ読めるのでオススメの作品でもあります。

さいごに


誠実さってなんだろう?

って思った時にそれを体現しているのは
「大谷翔平」と「羽生結弦」だと思った。

誰がなんと言おうと彼は誠実だと思う。
素晴らしい人間。
2人とも自分と同い年なんです。一生影響受けるだろうなあ。

あとは将棋の「藤井聡太」もそうだなって。

誠実になるためには、誠実な人の言葉や行動を真似してみたり、その人のコンテキストを取り入れてみるのもその一歩なんだろうなって。

だいぶ話が逸れてしまったけど、そんなイニシエーション・ラブから様々なことを学んだよと言う話でした。
三連休最終日。あいにくの雨ですが、自分の大好きな人が「雨が好き」といっていたので、その精神性の素晴らしさを取り入れ全てを愛したい。

「雨が降るからこそ、晴天に感謝できる」
「晴が在るからこそ、雨天に感謝できる」

仕事に悲観しなくてもいいのだ。
明日を迎えにいこう。

という雑な締めで今回はおしまい。

2024/02/25

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