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積極擁立派からの転向~現場から感じた候補者擁立の難しさ~


まえがき

国民民主党の支持者の間で党本部の候補者擁立が進まないことに対してのフラストレーションが溜まっているようです。私も候補者が沢山出れば比例票も積み上げるということは理解できますし、そちら側の主張をずっとして来ました。

その上で、私が現場を経て、積極擁立は難しいのではないかということを理解したことを簡単に纏まりもなく書いていきたいと思います。


1、はじめに

現在私は「愛知16区」でボランティア活動をしています。

その上でボランティア(私は一部しか出来てない)がやっていることは、①定期的な会合(zoom)②ポスター/チラシ作成③街頭/駅立ち④各種会合の現場での手伝いをしています。

これらのことは候補者1人では出来ないことばかりです。更に候補者自身は支援団体/支援者への挨拶回り、会計なども行っているので、やることが多くなります。更に自分自身で別途仕事をしている事もあるので、本当に大変だと思います。この現実を前提に話していきます。


2、候補者に求められること

候補者は「自分で考えて行動できること」「メンタルが強いこと(心が折れない)」「体力があること」「仲間を集められること」「お金が集められること」これらが無いと厳しいだろうなと感じます。全て揃えるのは難しいでしょうが、4つは揃っていないとならないと思います。

それらが揃っていない人物を無理やり立てるとどうなるのか?私は選挙後に祟り神になるリスクを感じています。

統一地方選挙に候補者本人ではないですが、ボランティアに入られた方が訳の分からない難癖を付けていた騒いだことがありました。ああいうのが起こると思います。

孤独で戦わせられるということはそうなるリスクを孕むものです。あの陣営には沢山のボランティアが来ていた、こちらには来てないと思ってしまうのが人間。

現在候補予定者になられている方々は人格/能力ともに優れている方々ばかりなので全く心配していませんが、これから無理矢理候補者を出すということになるかと考えると心配になります。党の色々な問題点を騒ぎ立てるでしょう。私はそれが党にプラスだと思えません。小さい政党です、そして中道的な支持者が多くいる政党。そういうある意味では正しい声が当事者から出てしまうとかなり揺らぐのではないかと思います。


3、ボランティアへの負担

無理矢理、候補者を立てたとして、ボランティアがどれだけ集まりますかということは甚だ疑問です。もっと言えば、貴方は住んでいる選挙区や近くの選挙区に候補者が出た際に「ボランティアに行きますか?」「お手伝いをしますか?」ということです。

はっきり言ってボランティアは本当にいません。しかも実業務は偏りがちになります。現状でもそうですし、候補者が増えてもそうでしょう。動画編集、ポスター作製、チラシ作成などの技術やセンスが問われるものについては、より顕著であり、一部の人がやっています。

候補者が増えるとその分の負担を一部の人が担うことになることが容易に想像できます。

現場のボランティアも同じです。今、現場に出ているボランティアは候補者のボランティアを兼務していたりします。その方々も候補者が増えると行く場所が増えていくことになるでしょう。

本当にそれで良いでしょうか?ボランティアはそういうものだと言われるのであれば、それを否定しません。しかし、結局、それは実際に動いている人に負担を押し付けているだけじゃないかと感じてしまいます。


4、それではどうすべきなのか?

いろいろと難しさを語ってきましたが、結局何をすべきなのか?

それは簡単です。評論するのも良いけど、とりあえず「動こう」です。動ける仲間を増やそうということです。

行ける範囲に候補予定者がいるのであれば、出来ることで良いのでボランティアに入ってみませんか?遠方で出来ることも有ります、動画編集やチラシ作成は出来ませんか?候補者さんに表ではやれないですが、裏方で何かありませんかと聞いてみるのも良いかもしれません。チラシを折ったり等の事務的な仕事かもしれませんが、仕事はあるはずです。

全く候補者が居ない選挙区でも街頭立ちしている仲間がいます。そこに加わってみませんか?それすら無いのであれば、ポスティングをするのでも良いでしょう。自分で街宣等の企画をして見るのも面白いかもしれません。

まずは候補者が擁立できる地盤を作る。私たちに出来るのはそういうことしかありません。

ジョン・F・ケネディが大統領就任演説で「あなたの国があなたのために何ができるかを問わないでほしい。あなたがあなたの国のために何ができるかを問うてほしい。」ということをアメリカ国民に向けて語りました。私たちもそうです「党があなたのために何ができるかを問わないでほしい。あなたがあなたの党のために何ができるかを問うてほしい。」これではないでしょうか?これは別に党に滅私奉公/忠誠を尽くせと言っているわけではないです。

党に苦言を呈するのは素晴らしいことだと思いますし、批判も必要でしょう。

でも苦言や批判もしつつ、何かやることも必要ではないかと言いたいのです。

なぜなら、この候補者が立てられないのは、ウチの党が弱いからであり、党を強くするに

は党本部だけではなく、私達、党員/サポータ/支持者が動かなければならないからです。

今、候補者予定者として活動している方々ですら十分にボランティアがいるとは到底思えない状況です。一部の候補者はボランティアを集めてやれているようですが、多くの候補予定者はそうなれていません。

まずはそこの充実からではないでしょうか?候補予定者は貴方の力を求めているはずです。


5、振返って

私も現場にしっかり入るまでは、ガンガンと擁立をしろと思っていた側です。しかし、現場の現実を見て、考え方を改めました。

1人擁立して戦うのって、人もお金も手間もかかることであり、大変なこと。

それを候補者に強いるのは酷だし、無責任だと思います。

案山子で良いから立てろ、その気持ちは分かります。でもそこに立つのは案山子ではなく、人間です。感情がある人間です。その人は案山子であっても政治/選挙活動をします。

1人で孤独な戦いを強いられるかもしれません。同じ党でも沢山ボランティアが入っている陣営と比べてしまうこともあるでしょう。何にも出来ないと悔しがることもあるでしょう。

その人の気持ちはどう考えるのか。そういうことを実際に現場に入って考えるようになりました。私には少なくともできません。とても辛いことだと分かるからです。

理想と現実のギャップがあります。その辺りを隠してきたせいで積極擁立論が加熱して出てきているのでしょう。この辺り党本部も素直に言っても良いと思います。

まあ言ってしますと他党から舐められる可能性もあるので、色々と難しい部分もあるのでしょうけど。

先ほど、東京28区で奥村よしひろさん(@YOSHI_OKUMURA29)の擁立が発表されました。党本部も全然動いていないわけではないんですよ。私たちは苦言や批判をやりつつもやれることをしましょうや。


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