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ビートルズ曲解説 Nowhere man

ビートルズのコピーバンドを組み、この曲を演奏する事となりました。
大好きな曲なので解説します。

 
1979年、中学生の頃、ユタ州の片田舎の農場に住んでいた。
ホームステイ先にはアメリカ版オリジナルアルバム「イエスタデイ&トゥデイ」があり、毎日のように聴いていた。その中では、この曲が一番好きだった。


YESTERDAY AND TODAY

3声のコーラスが美しく、今でも聴くたびに感心してしまう。ビートルズがコーラスバンドであることを再認識する。
時々、ロールを入れるリンゴのドラムもロックバンドらしくなくて素敵だ。
ジョージのギターソロは、コード進行に忠実で無駄がない。この曲でも良い仕事をしている。

  https://youtu.be/RiTwf45cH6M

歌詞は
He's a real nowhere man
Sitting in his nowhere land
Making all his nowhere plans for nobody
「彼は正真正銘の“どこにもいないやつ“
どこでもない国に居座って
誰のためでもない あてもない計画を立ててるのさ」
 
当時、landを島だと思い、そしてplansをplantsだと勘違いしていた。
訳すとこんな感じになる。
 
「彼は正真正銘の“どこにもいないやつ“
どこでもない島に座って
誰のためでもない あてもない穀物を栽培している」
 
かなりヤバイ奴の歌だと思ったが、それでも気に入って、つたない英語で口ずさんでいた。
 
1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、ジョンは「ある朝、俺は5時間ほど曲の構想を練ってた。意味のある良い歌を作ろうとして思ったんだ。だけど、いつまで経ってもできなくて、ついに諦めて横になった。そしたら突然『Nowhere Man』(*1)という言葉とメロディが思いうかんできた」と語っていた。
 
映画ゲットバックでも次のように語っていた。「俺は追い詰められると強さを発揮する」と。
追いつめられると弱くなる人が殆どだと思うが、やはり天才は違うな。

(*1)近所に「Nowhere man」という名の洋菓子店がある。行列店で並ぶのは必至だが、とても美味しい。店主もビートルズファンだと仰っていた。購入時にはもれなく店主作のポエムが同封され、お菓子同様イケてる。




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