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ビートルズ曲解説 Please Please Me

ビートルズのコピーバンドを組み、この曲を演奏しました。
大好きな曲なので解説します。

プロデューサーのジョージ・マーティンはレコーディング後「おめでとう、初のナンバーワン間違いなしだ」と、メンバーに声をかけた。

本作のアレンジには変遷があり、マーティンによると「元のアレンジはテンポが遅く退屈で、ヒットする見込みはなかった」とのこと。

作曲はジョン。1980年の『プレイボーイ』誌のインタビューで、「当初はロイ・オービソン風のブルージーでスローな曲だった」と語っていた。マーティンの提案でテンポを上げ、予言通りイギリスで初のチャート1位に輝く事となった。

ポールはこの一件について、後に『アンソロジー』の中でこう語っている。
「ちょっと恥ずかしかった。なぜなら、作曲者よりもマーティンの方が正しいテンポを分かっていたんだからね」

タイトル「Please Please Me」はPleaseが2回繰り返されるが、2番目のPleaseは動詞。「どうか私を喜ばせて」といった意味合い。ジョンの言葉遊びのセンスは流石だ。

ステレオ盤では、3番の歌詞をジョンが間違えている。I know youと歌うべきところをWhy know Iと歌ってしまっているのだが、このミスに気が付いたジョンは、次のC’mon C’monを半笑いで歌っている。
(上の動画でも間違えて歌っている)

ステレオ盤のみに歌詞を間違えた演奏が使われたのは、当時、一般家庭には、ステレオセットは普及していなく、あくまでモノラル盤がメインとなっており、マーティンはステレオ盤のミキシングにはエンジニア任せで、立ち会ってないこともあるようだ。

普通だったら、ボツになるようなテイクを採用してしまったのは、誰も後にビートルズがこれ程ビッグなバンドになると予測しなかったからだろうか。

中学生の頃、私はツインボーカルなのに別々の歌詞を唄っているのを、「さすがビートルズ、他のバンドとは違うな」と思っていたが、単なる間違いだった。

さらにイントロでは、明らかにジョージのリードギターがミスをしている。
C’mon C’monの前に「ダダダダ・ダン」というブリッジが入る。ミスはあれど、シンプルながら、こういったブリッジを思いつくジョージはスゴイ。

ポールはソロになってもこの曲をライブで歌っている。ジョンのパートを歌っているが、C’mon C’monはジョンの方がドスが効いていて、かっこいいな。

尚、ポールはオリジナルに忠実に、歌詞を間違えて歌っている。(笑)


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