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学校へ行こう!

うちの子は大学2年生。
高校二年からコロナ禍に入り、受験を経て今どうにか大学生をやっている。

息子の大学の学祭は毎年来場客が多い事で有名な大学らしい。だが、コロナ以降は年によっては中止や入場制限を掛けたり、去年は若干の緩和ながらも事前予約制となり、屋台も飲食は既製品やすでに加工済みのもの限定となっていたそう。

そしてついに今年からは完全解禁となり、元の姿に戻すようだ。
息子のサークルも去年は展示だけだったが、今年は張り切って屋台を出す事になったらしい。

ならばと、今年の学園祭は夫と行く事にした。

今時の大学の学祭、気になる。
そして何より無性に学校にいる息子を見てみたくなった。

私はオープンキャンパスで一度、この大学に行ったことがあるのだが、夫は電車を乗り継いだ先にある大学の所在地も、どんな学校なのかもよく分からないまま高い学費を払っている。
スポンサーならば投資先のことを、出来る限りちゃんと知っておくべきであろう。

息子は自宅から約二時間、トドメに最寄駅から徒歩15分掛けて通学する。
一人暮らしの選択もあったのだが「生活の事で考えたり体力を奪われたくない。」と言い通学している。

オマケに理系学部だからか必須科目が多いらしく、ほぼ毎日一限から学校に来ている。本当に電車好きでないとこの通学時間は苦痛以外何モノでもないと思う。幸い息子は乗り鉄なのでそこは救いどころ。
しかし、今回電車に揺られて改めて「毎日こんな長い時間電車に乗っている息子は間違いなく変態だ。」と純粋に感心した。

最寄駅に着くと、ちゃんと駅からの案内役がいた。感心感心。
大学の門をくぐり、広場を通る。
あちらこちらでイベントが催され、老若男女が楽しそうにパンフレットを見ながら歩いている。
所々でイベント場や屋台から声を張り上げる学生の声。

想像はしていたけど、やっぱり人が多い。
周りと同じようにパンフレットを広げると、サークルや学部ごとに催しも多くどこから行こうかと目移りした。
沢山のサークルの中には、失礼ながら「こんなサークル人集まるの?」と思うようなものもあり、若さ特有の勢いを感じる。

イベントや教室の様子を見学しながら、夫と「こんな施設や授業内容なんて昔じゃ考えられなかったね。」とか講義内容の貼られた掲示板を見てあれやこれやと話した。
夫は自分の通った大学、自分の時代とは全く違う今時の大学の様子に触れ楽しそうだった。

私はワタシで色んな学部の案内に「こんな学問も学べたなら面白かっただろうなぁ。」なんて、違った過去の自分を想像したりした。
薬学部の調剤体験や理工学部の化学実験に参加したり、天文学部の手作りプラネタリウム、鉄道研究会の本気に触れたりと各部サークルの展示と満喫する。

ああいかん。
すっかり息子のことを忘れていた。

息子は頑張っているだろうか。
実は学祭の翌週にはこの大学はテスト期間に入る。
真面目な息子は数時間手伝った後、自習室で勉強する予定と言っていたっけ。そんな既にテスト進行スケジュールの中、彼は学祭に参加しているのだ。


息子のサークルブースに行く道中、私は大きな大学の建物を眺めながら、息子が高校生の頃に学校の中で見た息子が何だか知らない人のようで、少し逞しく大きく見えたことを思い出した。

既視感。

大勢の人の中、私が知らない所で過ごす息子の姿。ざわざわとする気持ちと、そこでちゃんと生きている息子を見た時の安堵の気持ち。

きっと私は今回、無性に学校にいる息子を見てみたくなったのは、ここで過ごし、またもうひとつ大きくなった姿が見たかったんだと思った。


大学に行こう!


追記: 息子、お客が多過ぎて抜けれず結局、自習出来ず。

息子よ。すまぬが留年はカンベン。ガンバレ。

お祭り半分、授業参観のような気持ち半分。楽しかったです。

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