見出し画像

078神戸登壇レポート〜Sónar KOBE実現に向けて

 レポが遅くなってしまいました。昨年、11月23日に078神戸に登壇してきました。毎年スペイン・バルセロナで行われているSónar の視察報告会であり、神戸でSonarを誘致するという挑戦について考える場でもありました。
 神戸市民の有志が現地で主催者ともミーティングしつつ、世界で最もクリエイティブな刺激が溢れるイベントSónarを実感されたようです。(僕もチケットとホテルまで手配したのですが、直前に腰を痛めて、長時間の飛行機に座っているのは無理で残念ながら断念ました)主催者とのミーティングも進み、神戸Sónarの実現の可能性が広がってきたところで、078のトークイベントとして行われたという流れです。

神戸のクロスメディアイベント078とは?

 札幌のNoMapsと比較されることも多いのですが、SXSWを意識しているのが特徴と言えるでしょう。地方都市でその地域の様々な分野の方が協力しつつ、イノベーションを起こすというベクトルで行われるイベントです。
Sónar 神戸は、078でやってきたことを活かして、その延長線上に行われるのだろうなと思っています。

世界5大フェスの一つ、バルセロナのSónarとは?

Sónar2023視察レポートより

Sónar Music, Creativity and Technologyというタイトルの通り、音楽とテクノロジーが融合した世界最先端のフェスティバルです。experimental musicがコンセプトに据えられていて、テクノロジーを活用した新しい表現を重視して、ライブショー、カンファレンスなどが繰り広げられます、DAYはビジネスも意識したトーク。NIGHTはクラブミュージック系のショーが中心になっています。SónarDという名前で、より挑戦的な内容と、次世代の育成につながる動きなども行われています。
 スペイン第二の都市で、カタルーニャ州の州都であるバルセロナは、見本市、カンファレンスの街としても知られ、World Mobile CongressやSmart City Expoなども行われています。
 港町で進取の気質があることなど、バルセロナ市と神戸市は共通点が多く、神戸市の未来を描く際の、ベンチマークとして、Sónarの誘致開催が有効だというのが、視察した皆さんの共通した見解でした。僕もそう思います。

Sónar2023視察レポートより

テクノロジー活用の新たなエンタメ表現のショーケース

 神戸関連で、バルセロナのSónar の主催者の方々とは何度か打合せ
する機会がありましたが、新しい表現へのこだわりの強さを感じました。しっかりとした思想を持ち、そこにこだわって行われているイベントだと思います。坂本龍一さんが亡くなったが残念だという言葉には、気持ちがこもっていました。新しい表現を生み出していくテクノロジーという考え方に共感しました。
 日本文化をグローバルな視点から、外国人の視点から捉えると、テクノロジーが強いというブランディングは説得力があり、有効です。Sónarを通じて神戸とバルセロナにホットラインができると、日本のコンテンツの海外輸出に有力なパイプが一つ増えることになるでしょう。

コンセプトが尖っていて、続けられるフェスが成功する

 この日のトークイベントには、海外の音楽フェスに最も詳しい日本人だろうFestival Life編集長の津田昌太朗にもオンライン参加してもらいました。
 世界のフェスティバル・シーンの中でのSónarの位置付け、価値を伝えてもらう最適な人であり、兵庫県出身で神戸新聞でも連載を持っていて、神戸の価値もわかっている人です。
 彼の言葉で印象に残ったのは「コンセプトが尖っていると続けられるし、続けられるフェスが成功する」というものでした。Sónarが欧州有数の音楽フェスになり、カンファレンスイベントとしても評価され地得るのは、尖ったコンセプトを持って、継続しているからで、神戸でも同じように腰を据えて取り組みことが重要だというメッセージでした。
 僕もインタラクティブ部門が始まる前のSXSWに触れて、世界的に大きな影響力を持つようになり、JAPAN HOUSEを立ち上げるという近い距離感で関わった経験から、カンファレンスイベントは主催者側の哲学(フィロソフィー)が一番大切というのはよくわかります。

神戸にエンタメスタートアップを増やしたい

 僕が神戸と深い関わりができたのは、2022年にStudioENTREが分野特化型事業者として採択されたことがきっかけです。様々な方と交流させていただいて、皆さんの神戸への愛情と街を元気にしたいという思いを強く感じています。スタートアップ育成についても、官学民の努力で環境整備は進んできています。当初お声がけいただいてた、神戸発のエンターテック・スタートアップを生み出すということに関しては、まだまだ始まったばかりですが、丁寧に耕す作業は続けているつもりです。テクノロジーとクリエイティブをテーマに掲げたSónarは、エンタメ分野の起業促進とも相性の良いイベントなので、起爆剤にできるし、施策に継続性を持たせやすくなると期待しています。

 ちなみに、2025年からは「日本版グラミー」をイメージしたミュージック・アワード・ジャパンが京都で始まるそうです。文化庁が京都に移転したこともあり、訪日外国人も意識した音楽フェスとセットでデジタル時代に合ったアワードを日本で始めようと音楽業界がまとまった動きになっています。大阪万博もありますし、関西への注目度は高まっている中、京都、大阪、神戸と個性がある大都市があるを活かすことは大切ですね。
Sónar KOBEの実現を願って、微力ながら僕もできるご協力はしたいと思っています。

<関連投稿>


モチベーションあがります(^_-)