見出し画像

期待高まるビルボードチャートのこれから〜『ヒットチャート解体新書』REMIXES & OUTTAKESイベントレポート

2月20日に出版された『ビルボードジャパンの挑戦〜ヒットチャート解体新書』は、ありがたいことに好評のようです。老舗音楽出版社であるフジパシフィックミュージック社長が全社会議で社員に読むように薦めて、青山の書店で売り行きが伸びたなどの、嬉しいエピソードが飛び込んできています。3月10日に行った出版記念イベントを紹介したいと思います。
リットーミュージックが御茶ノ水に持っているRittor Baseという会場で行いました。

全体は3部構成。
第一部はREMIXES、ゲストスピーカーの二人に書籍の感想と、チャートに関する意見を話してもらいます。そこには著者の礒崎は抜きで勝手なことを言う(REMIXする)ということにしました。ゲストは、Spotify公式プレイリストKIRAKIRAPOPの選曲や、Yahoo!個人でのコラムなど、ミュージックコンシェルジュとして日本の音楽シーンに大きな存在感のあるふくりゅうさんと、YouTubeの音楽担当として、日本の音楽界に動画やSNS/UGMの活用法を伝えてきた佐々木舞さんです。
 長く音楽ビジネスに関わっているお二人は、ビルボードチャートの成長の軌跡も良くご存知です。デジタルが主戦場になっていることにもいち早く気づいて活動していた方々だけに、ヒット曲の捉え方やランキングの果たす役割について鋭い考察が伺えました。

第二部はOUTTAKESと題して、紙幅の都合で泣く泣く削った部分を、著者自身が語る、映画でいうと「ディレクターズカット」的なコンセプトです。礒崎さんが話し始めると、裏話や、執筆時に感じていたこと、プロセスを見ていた僕も「そうだったんだー!?」と思うような赤裸々な内容で、編集者と顔を見合わせながら聞いていました。音楽データマーケティング講座などを通じて「礒崎ファン/フォロワー」が着実に増えてきていますので、そういう人たちにとって、まさに聞きたかった話かなと思いました。この本に賭けた礒崎さんの熱量が伝わって気がします。

右から佐々木舞さん、ふくりゅうさん、左端が礒崎さん

第三部はSESSIONです。4人で座談会形式でお話ししました。音楽業界の内部事情を知った人たちですから、週間オリコンシングルチャートに一喜一憂した昔話なども出ていました。そことの対比もしながら、コロナ禍を経て、「デジタルとグローバル」にシフトした様子を語っていきました。話の中心は、昨年秋にビルボードジャパンが始めた、excludeチャート(日本市場以外での日本楽曲の人気順位)についてです。国別チャートも増えてきていて、日本の音楽業界だけではなく、音楽家や音楽ファンの意識も変えていく役割を果たしてくれるでしょう。期待感に満ちた会話になっていきました。

このイベントは、YouTube Liveでリアルタイムに配信されていました。 アーカイブも公開されています。質疑応答含んだ2時間半の動画ですが、映像も音声もクリアーで見やすいです。お時間あるときにでも、是非、ご覧になってください。

この日に提起された話題については、次回の「音楽未来会議」で、音楽ジャーナリストの柴那典さん、音楽デジマに特化した(株)LAB代表の脇田敬さんと掘り下げていくつもりです。Vol.2のテーマは「ライブとフェス」のこれまでとこれからの10年です。5/12にリアル+オンラインで行いますので、是非是非、ご参加下さい!!

音楽マーケターとしてのキャリアが始められる稀有な講座「音楽マーケティングブートキャンプ」は現在第5期生を募集中です。このイベントの出演者のビルボード礒崎さんやYouTube佐々木さんのチームヘッドの鬼頭武也さんなど貴重なゲスト講師です。チェックしてください!

<関連投稿>


モチベーションあがります(^_-)