見出し画像

宿泊業と建築

ベトナムの宿泊環境をよりおもしろくできないか。
アパートやゲストハウス、Airbnbなど、宿泊したり、中期滞在する時の、体験の話。

ベトナムで短期滞在する”アパート”というと、ものすごい低価格のほとんどスラム的なローカルアパートか、巨大開発エリアの高層アパートメント群の中の一部屋、というイメージが強い。もはや休めりゃ良いという環境と、ほとんど規格化された白っぽい量産型の環境の2つ。
バックパッカーや現地採用者など、滞在費を極限まで抑えたい人間は前者に住むし、日系企業の出張者や長期滞在する外国人などは後者を選択する。

*ちなみに、ベトナム最大手のアパート検索サイトで適当に検索すると、下の画像みたいなことになる。白っ。そしてクリソツっ。



でも僕だったら、もっとベトナムらしさを感じれるような場所で、短い滞在を充実したものにしたい。半屋外のバルコニーでリラックスチェアに座って、緑に囲まれながら333(ベトナムのビール)を煽りつつ、シーリングファンの下で、街の喧騒を感じながら夜を過ごしたい。
南国ならではのリッチな体験、というものがあるはずだ。

なぜ、こんな貧相な2つの選択肢しかないのだろう。

この国では、借りもののはずのアパートを、住んでいる人が勝手に自分の好きなように作り変えてしまって、しかもそれをオーナーが結構な割合でゆるしてしまうような、奇跡的な緩さのある国だ。
先日隣の住人がまたさらに隣室との壁をぶち抜いて一部屋に勝手に改造してしまった。これはまだオーナーに知られてないだけかもしれない。

とにかく、僕もなんとか建築設計者のはしくれなわけで、こういった大らかさに全力で寄りかかることで、なんだか面白い宿泊事業ができるのではないかと思ったりしている。

----------

僕は現在、ドゥイというベトナム人と同居しているのだけども、彼は不動産経営者だ。
そんな彼に上記のような話をしたら、とっとと会社を辞めて”ソレ”をやろう、と毎日すごい勢いだ。(いずれにせよもう今の事務所は辞めるのだけど)

”物件は持っているけども運用の仕方がわからないオーナー”、”古かったりダサかったりして、運用できない物件を持つオーナー”はホーチミンにごろごろいる。
けれど、こういうオーナーは、ドゥイのようなローカルに精通した不動産経験者でないと見つけることが出来ないだろう。

--------

(追記)

というわけで早速、2月(旧正月)からは、現在の事務所の仕事を半分にして、そのぶん個人の仕事をさせてもらうことにした。

楽しみすぎる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?