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【hint.564】「やさしさ」を持ち続けることの

月曜日の夕方ですね。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

今日は、どうしても久々に「本の紹介note」が書きたくて、この時間に文章を書いています。

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連日のnoteでもお伝えさせてもらっているので、繰り返しになってしまいますが、最近の僕は、どこか、いろんな「目的」が頭のなかを常に漂っていて、ゆったりとした時間をあまり過ごせていませんでした。

「今日のうちに、あれとこれをこれくらいは進めておきたいな」とか、「そこは、こうやった方が後々使い勝手がいいだろうから、ちょっと大変だけどがんばってみるか」とか、そういった「直線的な時間」といったらいいのでしょうか。

取り組む前に「目標」となるものを定めて、そこへトントントンっと進んでいく感じの時間。

そんな時間も大切だし、なんなら好きな時間でもあるけれど、そればっかりじゃ、いけない、いけない。

そういうわけで今日は、ほどよくゆるい状態に僕をしてくれる「本の紹介note」にしたいな、となったわけです。

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「その本でnoteを書く」という目的を含みはしているけれども、「久々に自由にいま読みたい本を買って読んでみよう!」。そう思って、本屋をのぞいてみると、ありました。とってもいい本。

なんと、著者にとって、こちらが小説家デビュー作とのこと。

12こあるエピソードのうち、一気にもう半分まで読んでしまいました。

「これはどんなエピソードかな?」とワクワクしながら読み始め、読み進めていくうちに「ん〜、これどうなっちゃうのかな?」と、ドキドキハラハラするんだけど、その後「あぁ〜〜〜」と、ぽかぽかじんわりできる展開に。

エピソードごとに主人公がバトンタッチしていく面白い構成になっていて、「文章でこんなに楽しめるんだ!」という感覚をしっかりと味わえる本。

「……私、なるべくまっすぐな道を選ぼうとしてきたし、人にもそれを望んでたけど……どこか間違ってるのかしら」

「うーん……。道がまっすぐかどうかというよりも、曲がりくねった道をがんばってまっすぐ歩こうとしてるならいいんじゃないかなって、僕は思います」
(「『木曜日にはココアを』著:青山 美智子 宝島社文庫 2019年8月20日出版」より)

こんなハッとさせられるような箇所もあったりして。


「やさしさ」をじょうずに届けることの難しさに、あらためて気づかせてもらえる一冊。

そして、うまく伝えられなくても「やさしさ」を持ち続けることの大切さを思い出させてくれる一冊。

ぽかぽかしたい方におすすめです。それでは、後半も楽しみます。

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