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【プロット】 時限爆弾を取り付けられたエリート社員が、犯行予告のあった美術館に


 平日の美術館は空いている。
 都内某所の駅を抜けると、修学旅行の団体客がいた。
 上場企業に就職し、エリート社員で通っていた祐樹はあるカルト宗教にはまってしまった。
 何でも全力で取り組むため、いつの間にか幹部になり教祖様の指示を直接受けるようになる。
 そして、
「身体に時限爆弾を埋め込んだ。
 ○○美術館へ行って、邪教の絵画を粛清してくるように」
 と任務を帯びてきたのである。
 堂々と犯行予告までして、ボディーチェックを受けて美術館に近づいて行った。
「ちょっと待ってください」
 警察官に呼び止められたが、振り切って中へと走り込んでいった。
 あわてて追ってくる数人の警察官を尻目に、階段を駆け下り会場へと入る。
 事前に下調べをして、隠れられるポイントをチェックしていた。
 展示台の中へと滑り込み、音もなく閉めると警察官を出しぬくことに成功する。
 ドヤドヤと周りが騒がしくなってくる。
 目的の時間まであと2分。
 眼を閉じてその時を待った。
 その時外で落ち着き払った声が聞こえた。
「おまわりさん。
 僕を一人にしてください。
 必ず捕まえて見せます」


「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。