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色聴と絵と音楽

11月28日〜12月3日
相模大野bonoに出展してました
ZEN展の作品2枚が返ってきました。

今回は、どっちも音楽をテーマに
描いてました。
ホルン持ってるヤツは
「だったん人の踊り」の冒頭ソロの曲想。

「風音(習作)」

習作では涙の描写がありました。
実体験なのでかなり率直に
感情の発露をぶつけてます。

ただ、本書きでは
特に印刷して額に飾ったさい
見る側の人に
絵全体の解釈は、委ねたほうがいいなと
思いました。

公の場では、あまりどストレートに
感情やメッセージ押しつけないほうが
いいと判断し、やめてます。

「風音(本描き)」

顔を漫画っぽい表情に変えたのも
感情ぼかした結果です。
後ろにオケとマエストロを足して再構成し
描き直して、完成としました。

東ドイツ時代のハンスホイヤー製。

ちなみにジェーンのホルンは
完全に自前のヤツを描いてます。

もひとつのコラージュは
元ネタの選曲がちょっとマニアックで
ヒナステラの「終曲の踊り」の曲想でした。

「終曲の踊り(習作)」


ホルンの絵がそうだったのですが
本来今年の冬は相模大野ではなく
3年挑戦してきた都心の違うコンペに
出展することを想定してました。

ただ、諸事情と過去参加して思うことあり
そのコンペには出さず
おとなりの神奈川に可能性を託しました。

この展示は絵は販売しないことが
はじめから決まっていたたので
もう、売れないなら自分の好きに
表現しちまおうと
「終曲」でやったのが、
コラージュの手法。

デジタルで色紙を作って
マットはみ出して貼りまくる

…エリック・カール手法です。
もちろん適当に散らしたわけではなく
アナログ油彩で抽象画に切り替える前に
空間処理慣れという目的で、
学校でなく、地元のアトリエでやってた課題の
延長線でした。

「終曲の踊り(本描き)」

そして、ここからタイトル通りの話をします。

どちらも「曲想」…既存の楽曲からイメージを創造して
作品として形にすることをやったのですが、
いずれも、自分の「色聴」を基準に色を置いています。

色聴っていうのは、共感覚の一種。
めっちゃ簡単に言うと
「音を色として認識してる」ってことです。
音が色で見える。

自分は絵自体の才能は、まるでなかったのですが
絶対音感とともに、
共感覚…色聴を
持ってます。生まれつきです。

学生時代に結構早い段階で抽象画を描き始めたのは
人物や静物画をリアルに描くよりも、
おそらく、自分のもってる色聴を形にするなら
自由な表現方法が合ってるって理由でした。

絶対音感のほうは、
説明、実証できるのは結構簡単なんです。
音を覚えちゃえば楽譜はいらないとか。

それと、コップや食器の鳴る音で
音階がわかるので
飲み会のネタとしてよく披露してました。

しかし色聴は、説明が非常に難しいんです…。
持ってるんだけど、聞いて感知する色が
コードや不協和音が混在してる場合、何色もあって
とにかく言葉にするのは複雑すぎる。

めっちゃ簡単に例を挙げると
ドミソの和音は赤、緑、青の3色です🟥🟩🟦
しかしそれも、色聴持ってる人によって、
全く認識が違うと思う。 

一応「風音」は、だったん人の踊りの冒頭で
自分が識別してる色を描いてます。

音楽全体にわたって感じてる音の色は、
ピンク。
印象的なコードはA、ラの音階です。

最初のメロディ、オーボエのソロはマゼンタ。
あとはマゼンタをベースにした水色などの
パステル系多めな色に見えます。

冒頭部は他にも楽器が混ざってきて
やがて全体のオーケストレーションになっていくので
いろんな音色と旋律が色として混ざってます。

色としてはこう見えてる

…わげわがんねぇ!!
大丈夫かよ、このnote。
なんか、やべえやつの話になってないか。
説明してて、自分でも不安になってきました。

続いて、終曲の踊り。
エスタンシアというバレエ組曲のラスト曲が
「終曲の踊り」って言います。

…ドゥダメルさん(爆発頭のマエストロ)若いな!

ヒナステラの「終曲の踊り」はテンポは速いけど一定で
ベースになってる音階が後半からひたすらC(ド)の連打。
代わりに、変則的に入ってくる音が多彩なので
単調な一色(自分の認識ではダークか、黒)に
ものすごいカラフルな色が
あちこち飛び散ってる感じ。

だからこう見えてます。

じゃあてめぇ、音楽は全て色に見えるのかっていうと
…必ずしもそうじゃないんです。
たまにサッパリ識別できない時もあります。

とくに、歌詞入っちゃうと6割ダメです。
英語や他国語はギリギリ認識できるけど
確実に意味がわかる日本語の歌詞は、
歌詞の内容の方に気を取られちゃうので、
直感が一発で働かないんです。

言語もそうですが、歌う人の声質も関係してるっぽくて
このへんは聞いてみないと当てられないです。

「色聴」…終曲の踊りのリライト


うう申し訳ない。
きっと、説明不足感がすごい。
感覚を言葉にするって
すっごい難しいですね…。
絵なら描くだけで、
何も言わなくていいんですが。

とにかく、自分の中では
イヤホンしながら音楽聴いていると
歌詞以外にも浮かんで
見える世界があるってことだけ
お伝えしておきます。

同じ直感を持ってる方がいらしたら
ぜひお話しして、
認識の違いなんかを発見してみたいな。

緑シールついたままなので、何かあったのかな


最後に、おまけ。
今回のZEN展にて
来年4月の銀座選抜展に
出展できるお話となりました。
思わぬとこでドアが開いた、嬉しいな。
がんばります。

作品帰ってきたさい、上野展よりも
善戦したらしいことを察したので

相模大野の現場での結果は
公式の発表を気長に待ちたいと思います。

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