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屋台が恋しくて

上野に行くとだいたい「マーラータンが食べたい」となる。数年前、台湾を旅行したときに夜市の屋台にどっぷりはまってしまった。漢字が読めない何が入っているかわからないメニューもとりあえず食べてみた。雑踏の中で食べる、味わったことのない料理に僕は完全に虜になってしまった(その後中華料理屋で働くほど)。
そんな台湾屋台の雰囲気を少しでも味わえる場所はないのかと日々思っていたら、発見したのが上野アメ横の多国籍料理が立ち並ぶ通りだ。
屋台ではないけれど、アメ横を行き交う沢山の人の目も気にせず店先に並べられたテーブルで食べるスタイルは台湾屋台を彷彿させる。

数軒食べ歩いた中で「天天楽」という店で食べたマーラータンが美味しかった。マーラータンとは春雨や野菜、肉、練り物など何種類もの具材が入った香辛料のきいた辛いスープ。ここは土鍋で出してくれるので熱くて辛くてそのうち口の中が痺れてくる。でもそこに冷えたビールを流し込むと相乗効果でこれまたとまらなくなる。

額にうっすら汗を浮かべ一息。鼻を抜ける香辛料の香りと雑踏が台湾の夜を思い出させてくれる。

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