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さよなら、愛しい人/ レイモンドチャンドラー

さよなら、愛しい人 (Farewell, My Lovely)

レイモンド・チャンドラー著

村上春樹訳

元恋人を探してバーにやってきた大男が、殺人を犯す現場に居合わせたマーロウ。その男に興味を持ったマーロウは元恋人の行方を探し始めるが、そんなマーロウの元に取引の付添人としての依頼が入ってくる。


マーロウシリーズの小説の中で二番目に面白かった。何回ボコボコにされても復活するマーロウがかっこよかった。思うのは、傷だらけで復活してきた男はどんな台詞を言ってもかっこよく見えるんじゃないだろうか。

ブルーネット(暗黒街のボス)も腕力に頼らない新しいタイプのマフィアってのがかっこよかったし、その割に良いやつってのがまたよかった。


・お気に入りの文章

彼女は作り笑いをした。まったく洗濯桶みたいにキュートな女だ。(p47)

酒飲みのミセス・フロリアンと対面した時のシーン。


「良い子は気に入らんのか?」、彼は新しい煙草に火をつけた。そして手を振って、その煙を顔の前から払った。「私はもっと練れた、派手な女が好きだ。卵でいえば固茹で、たっぷりと罪が詰まったタイプが」(p313)

ランドール(警部)にアン・リオーダンについて聞かれた時のマーロウの返し。



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