人類学メンタリング #5
はじめに
今回の学びは、「わかんないことがわかることは、わかることがわかることと同じくらい大事」、「つたえるってメンドクセ」の2点でした。
なんか、人類学を学ぶ前に、もっとプリミティブに人と情報を交換&共有するってことの一端に触れた気がして、これもこれで、人類学っぽんだろうな、と思った会でした。
僕はいま、「バイクのレストア」っていうテーマになぜか関心をもってしまって、技術人類学における「技術」の扱いを論文と書籍から、実際のレストアでの扱われている「技術」の扱いをYOUTUBE動画から、調べて突き合わせてみることで、「バイクのレストア」に新しい意味付を与えて、自分が興味を持った背景を言語化できないのだろうか。という試みをやっている途中。
やったこと
悉皆調査に見立てて、YOUTUBEのレストア動画を分析。動画で実施されていること、使われている言葉、技術、目的を観察。思ったことや気づいたことをメモした。
ただし、バイクのレストア動画は大量にあるので、100万回再生以上の動画を中心に目的がばらつくように、国内/外、単独/複数、プロ/素人、等々、属性が偏らないように意識して選定。
興味がない動画についても一度見始めたら最後まで見た。興味がないものはなぜ興味がないのか、を書いた。
上記を説明できるように、どんな点に興味を持ったのか、を自身の中で整理、分類、説明して水上さんと共有した
最も難しいバイクのエンジンに注力してレストアする動画、旧車をオリジナルにこだわって戻す職人、仲間と一緒にバイクに貼ってあるステッカーからその時代や文化も一緒に楽しむような動画、等様々な形態があった。
レストアとはどんな行為で、修理とは何が異なるのか、を説明しようと試みた。
修理との違いを定義された言葉で説明することができなかった。
おこったこと
見てきた動画について、自分が興味を持ったところや特徴、分類については、相手から理解できたという明確なフィードバックがあった。また、相手からの質問も受けて、インタラクティブな会話ができたいるので共通理解が作れた。
レストアと修理の違いについては、用語の定義が曖昧で、自分の理解のみを伝えたので、相手から、明確に「わからない」とのフィードバックがあった。
わかったこと
レストアと修理の違いについての説明押したときにわかったこと
日常的に使う用語であったとしても、自分の理解と相手の用語の理解は異なっているという可能性がある
理解の齟齬が生じた段階で、広く認知されている定義や具体的な用例を用いて、都度理解を合わせ行く必要がある
この理解を都度合わせていくという作業は、話を止められている気持ちになり、話したい人にとっては非常に面倒くさいと感じる作業でもある。内容の議論に進むために文脈を合わせるという意味で重要な意味を持つ
同時にどこまで、これをやる必要があるのか、そこの基準を同設定するか、はわからないこととして、わかった。
今回、異文化観察のような点と比較すると、聞き手の水上さんとは、属性が近いほうだと考えるが、それでもこれだけ伝わらなかったことを考えると、人類学や(人文学の)論文で、前提を合わせるのに多量の論文を引用して議論の文脈を合わせるのは必須な行為だとわかった
感想
改めて、互いに理解をあわせる(相手を知る)ってコストがかかる行為なんだなーって思った。。
丁寧なコンテキスト理解は、コストがかかる(用語や実例を用いて実施していく)ので、あまりやってない
↑ がめんどくさい、もしくは時間がないと、過去の自分の経験や知識を用いて解釈することで、なんとなく理解してしまう(できてしまう)
こう考えると、僕は書籍もまだ読めてないし、相手が言っていることを正しく理解する努力も十分じゃないなーっていう、「わからないことが、もうすこしわかった感じ」があって、もやったセッションだったけど、結果的に、学び深かったなー(いまさらか、という意見もありそうですが)
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