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思考力を育成するために

思考力を育成するのは難しい。これは、考えるという活動が抽象的だからかなと思う。そのため、指導者が思考力を育成するための具体的な手立てをイメージするのが難しく、この結果、「よく考えなさい」や「もっと考えなさい」といった曖昧な指示ばかりだされる教室も少なく無い。これじゃだめだと思う。

思考ツールは、この問題を解決するためのアプローチの1つだと思う。思考ツールは、考える活動を比較、分類などの具体的な技術に分解し、それを知識や技能として身につけさせるものだ。学習内容に応じた思考ツールを使って考えを整理し、「見える化」する。そして、見える化された考えを他人と共有し、深めることで思考の技術を身につける。教える→活用させる。この繰り返しで思考力を育成する。

思考ツールはあくまで一つの方法であり、これだけで十分というわけではない。しかし、考えを可視化したり、関連付けたり、価値を見出したりする活動に役立つ非常に優れた道具であり、関西大学をはじめとして参考になる実践もたくさんある。対話を通じて学びを深める際に有効だと思う。


また、ICTとの親和性も高い。miroなどのオンラインホワイトボード上で使用することで、協力的な学びを促進することができる。教師が選んだツールを使わせることから始めて、最終的には目的や意図に応じて自分の判断で思考スキルを選べる、そんな子に成長させたいと思いながら、授業で活用させている。

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