【山政流犬牽】荻島大河

日本伝統のドッグトレーナー〝犬牽〟の技術を継承し研究+広報する山政流の代表。 http…

【山政流犬牽】荻島大河

日本伝統のドッグトレーナー〝犬牽〟の技術を継承し研究+広報する山政流の代表。 https://inuhiki.wixsite.com/my-site

マガジン

  • 犬牽エッセイ・シリーズ

    日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟が、その目線を持ってアレコレを見境なく語るエッセイ・シリーズです。

  • 犬牽と行く美術館・博物館

    日本伝統のドッグトレーナー/犬牽(イヌヒキ)の技術と文化を継承する筆者が、その目線を持って美術館・博物館を巡るエッセイシリーズ

最近の記事

『ストレイ 犬が見た世界』犬牽エッセイ・シリーズ《レンズの捉えた犬は本当にイヌなのか?》 

 日本の伝統的なドッグ・トレーナー〝犬牽〟を継承する筆者が、その目線だけでアレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  今回はドキュメンタリー映画『ストレイ 犬が見た世界(原題『STRAY』)』を取り上げる。  前回のエッセイではイタリアはピエモンテ州アルバで黒トリュフよりも高価で取引される白トリュフを狙うトリュフ・ドッグとトリュフ・ハンターたちを追ったドキュメンタリー映画『白いトリュフの宿る森』を取り上げたが、今回もドキュメンタリー映画を題材にしたい。  その名も『ストレイ

    • 『白いトリュフの宿る森』/犬牽エッセイ・シリーズ《3つのTの未来とは?》

       日本の伝統的なドッグ・トレーナー〝犬牽〟を継承する筆者が、その目線だけでアレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  今回はドキュメンタリー映画『白いトリュフの宿る森(原題『The Truffle Hunters』)』を取り上げる。  ちなみにネタバレも少々あるので、気になる方は作品を鑑賞後に読んでいただければ幸いです。  さて、私はドキュメンタリーを観るのが大好きだ。  映画でもテレビ番組でも構わないが、中でも動物モノを好む。   ただし動物にアテレコしたり心情を察するよ

      • 犬牽と行く美術館・博物館⑨東京国立博物館『ポンペイ展』2022/1/14~4/3

         日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟を継承する筆者が、その目線で美術館や博物館を巡るシリーズ。  今回は東京国立博物館で開催『ポンペイ展』を取り上げる。  さて、二〇二二年一月一四日~四月三日まで東京国立博物館は平成館にて『ポンペイ展』が開催となった。  西暦七九年、現在のイタリアはナポリ付近に存在したローマ帝国の都市ポンペイは突如発生したヴェスヴィオ山の噴火によって人々諸共火山灰の下へと眠る。  一般的な被災地ならば復興の末にその形跡の多くを無くすが、ポンペイは一八

        • 狂言『犬山伏』/犬牽エッセイ・シリーズ《人喰い犬用のドッグトレーニングとは?》

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟を継承する筆者が、その目線でアレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  今回は狂言の演目『犬山伏』を取り上げる。 ○本編に入る前に、今回登場する単語をおさらい☟ (もう知っているよという方は飛ばしてもらって大丈夫です!) ①犬牽  徳川幕府に仕えたドッグトレーナー、主に鷹犬を担当。始まりは仁徳天皇の時代まで遡るが、江戸時代の終わりと共に伝承が途絶える(後に筆者が復元)。 ②鷹犬  鷹狩の際に獲物となる鶉や雉などを発見しては追い出す/

        『ストレイ 犬が見た世界』犬牽エッセイ・シリーズ《レンズの捉えた犬は本当にイヌなのか?》 

        マガジン

        • 犬牽エッセイ・シリーズ
          12本
        • 犬牽と行く美術館・博物館
          12本

        記事

          『平家物語』/犬牽エッセイ・シリーズ《人に仕え、犬に仕えた犬飼たち》

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟を継承する筆者が、その目線でアレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  今回は何かと話題の〝平家物語〟を取り上げていきたい。  二〇二二年、平家物語は異例の盛り上がりを見せている。  サイエンスSARU制作+ 古川日出男原作によるアニメ版『平家物語』とアニメ映画版『犬王(原作タイトル:平家物語 犬王の巻)』が地上波放送&上映に加え、大河ドラマも平氏と源氏がぶつかり合う三谷幸喜作『鎌倉殿の13人』が開始された。  まさか令和四年に平氏と

          『平家物語』/犬牽エッセイ・シリーズ《人に仕え、犬に仕えた犬飼たち》

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その③

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線でアレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  第六話は連続物として、ニンテンドーDS用ソフト『nintendogs』を取り上げている。  その①では、私と『nintendogs』の馴れ初めを紹介。  その②では、犬牽として『nintendogs』をプレイするための下準備を行った。犬牽についての説明も書いたので、是非一読してから③を読んでほしい。  そしてい、よいよ時は満ちた。  最終回の今回はついに、犬牽としてゲームをプレイしてい

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その③

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その②

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で、アレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  第六話は連続物として、ニンテンドーDS用ソフト『nintendogs』を取り上げている。  その①では、私と『nintendogs』の馴れ初めを紹介した。  今回の②では、いよいよ犬牽として『nintendogs』をプレイしたらどうなるのか?について書いていく。  のはずだったのだが・・・。  まず犬牽とは何か?を初めて記事を読んでいる方々に向けて、以下に簡単に説明したい☟詳しくは

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その②

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その①

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で、アレコレを見境なく語るエッセイシリーズ。  六話からは、ニンテンドーDSソフト『nintendogs』を連続で取り上げていく。  初回は『nintendogs』との出会いについて紹介したい。  それは私の数少ない学生時代の趣味、中古の『nintendogs』を買い集め世話をすることに突き当たる。  そもそも『nintendogs』は名前の通り、任天堂がニンテンドーDS用ソフトとして二〇〇五年に販売した犬との生活をシミュレーシ

          ー電気犬は犬牽の夢を視るか?ー犬牽エッセイ・シリーズ第六話『nintendogs』その①

          ーディヴィアンツと散歩をする日は来るのか?ー犬牽エッセイ・シリーズ 第五話『ETERNALS』

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線でアレコレを見境なく語る、エッセイ・シリーズ。  第五回は、MARVEL STUDIOS制作映画『ETERNALS』を取り上げる。  ちなみに今回のエッセイは映画のネタバレを含むのでお気をつけて!!  さて、私の数少ない趣味にMARVEL STUDIOSが創った映画の鑑賞会がある。  しっかりと映画館に通って、それも初日に足を運んで観続けているのは、仕事関連を抜けばMARVEL STUDIOSの作品群だけだ。  これといって他

          ーディヴィアンツと散歩をする日は来るのか?ー犬牽エッセイ・シリーズ 第五話『ETERNALS』

          ー犬のお尻を見ながら三千里ー 犬牽エッセイ・シリーズ 第四話『Instagram』

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線でアレコレを見境なく語る、エッセイ・シリーズ。  第4回は〝Instagram〟について。  実は2018年1月11日から、私はパートナーの勧めで毎日Instagramをアップしてきた☟  最早説明はいらないと思うが、Instagraとは写真に説明文を加えてアップすることができるアプリだ。  気に入った写真にはハートマークを押すことで、まさしく推し/好意の気持ちを伝えることが可能となる。これはTwitterも同じく、承認欲求の

          ー犬のお尻を見ながら三千里ー 犬牽エッセイ・シリーズ 第四話『Instagram』

          犬牽と行く美術館・博物館⑧江戸東京博物館・後編『縄文2021―東京に生きた縄文人―』2021/10/9〜12/5

          ※この記事は日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で美術館・博物館の展示品をピックアップして紹介する連続シリーズですが、初めて読む方にもわかりやすいよう〝鷹犬〟の説明など他記事と重複する箇所が多々ございます。ご了承ください。 〇はじめに 前編に続いて、今回も江戸東京博物館にて開催『縄文2021―東京に生きた縄文人―』の展示品をピックアップして解説していきます!  現地に着いたならば、ちょっと分かりにくいのですが階段を上がっていけば常設展、上がらずそのまま進めば特別展

          犬牽と行く美術館・博物館⑧江戸東京博物館・後編『縄文2021―東京に生きた縄文人―』2021/10/9〜12/5

          犬牽と行く美術館・博物館⑧江戸東京博物館・前編『縄文2021―東京に生きた縄文人―』2021/10/9~12/5

          ※この記事は日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で美術館・博物館の展示品をピックアップして解説/考察する連続シリーズです。しかし初めて読む方にもわかりやすいよう、説明が他記事と重複する箇所が多々ございます。ご了承ください。 〇はじめに またまた行ってきました、江戸東京博物館。  やはり2022年には大規模改修に伴う長期休館が始まるということで、特別展や企画展は見逃さずに行きたいという気持ちが私の背中を押しました。  それにしても来館したのは平日の午前中、加えて雨に

          犬牽と行く美術館・博物館⑧江戸東京博物館・前編『縄文2021―東京に生きた縄文人―』2021/10/9~12/5

          犬牽と行く美術館・博物館⑦東京都美術館『Walls&Bridges 世界にふれる、世界を生きる』2021/7/22~10/9

          ※この記事は日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で美術館・博物館を巡る連続シリーズですが、初めて読む方にもわかりやすいよう犬牽の説明など他記事と重複する箇所が多々ございます。ご了承ください。 ○はじめに 今回は久々の美術館、エッセイ・シリーズでは初登場の東京都美術館に行ってきました。  通称〝トビカン〟とも呼ばれる東京都美術館、立地場所はかの有名な上野恩賜公園です。  目の前には東京都恩賜上野動物公園(上野動物園の本名はこんな名前だったんですね)が建ち、ちょっと歩け

          犬牽と行く美術館・博物館⑦東京都美術館『Walls&Bridges 世界にふれる、世界を生きる』2021/7/22~10/9

          -虎の威を借りた者の末路-犬牽エッセイ・シリーズ 第三話『オートマチックの虎』

           日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線でアレコレを見境なく語る、エッセイ・シリーズ。  第3回はSF短編小説『オートマチックの虎』を取り上げる。  『オートマチックの虎』は1964年、アメリカの作家キット・リードによって執筆された。  キット・リードという名前も、今回紹介する『オートマチックの虎』も正直知らない人の方が多いだろう。  しかし一部の年代の人たちは、題名を聞けばなんとなく内容が思い浮かぶかもしれない。  なぜなら竹宮恵子による名作SFマンガ『私を月まで連

          -虎の威を借りた者の末路-犬牽エッセイ・シリーズ 第三話『オートマチックの虎』

          犬牽と行く美術館・博物館⑥江戸東京博物館『ひきつがれる都市の記憶―江戸東京3万年史』2021/9/18~12/5

          ※この記事は日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で美術館・博物館を巡る連続シリーズです。初めて読む方にもわかりやすいように犬牽の説明等、他記事と重複する箇所が多々ございます。ご了承ください。 ○はじめに 前回の『大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー』に続いて、今回も墨田区は江戸東京博物館で開催されている展示会についてご紹介。 ○『ひきつがれる都市の記憶―江戸東京3万年史』  本企画展は江戸東京博物館が2022年4月から大規模改修工事に入る節目に、博物館が建つ東京とい

          犬牽と行く美術館・博物館⑥江戸東京博物館『ひきつがれる都市の記憶―江戸東京3万年史』2021/9/18~12/5

          犬牽と行く美術館・博物館⑤江戸東京博物館『大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー』2021/7/10~9/20

          ※この記事は日本の伝統的なドッグトレーナー〝犬牽〟の目線で美術館・博物館を巡る連続シリーズです。初めて読む方にもわかりやすいよう、犬牽の説明など他記事と重複する箇所がございます。ご了承ください。 〇はじめに 前回の記事との間に、随分と時間が開いてしまいましたね。  気を取り直して今回はお馴染み、江戸東京博物館です。  1日で2つの展示会を観に行きましたので、まずは前半『大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー』をご紹介。   〇『大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー』 江戸東京

          犬牽と行く美術館・博物館⑤江戸東京博物館『大江戸の華ー武家の儀礼と商家の祭ー』2021/7/10~9/20