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事業承継を通じた企業の成長・発展①事業承継の現状(6)事業承継の課題(中小企業白書2021年度版より)

本日は、「第2部 危機を乗り越える力」「第3章 事業承継を通じた企業の成長・発展とM&A による経営資源の有効活用」の続きです。
「第1節 事業承継を通じた企業の成長・発展」より、今回は「2.事業承継の現状と事業承継実施企業のパフォーマンス ①事業承継の現状(6)事業承継の課題」について紹介します。
以下、「中小企業白書2021年度版」から引用します(以下特記なければ、画面キャプチャ含めて同じ)。
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(6)事業承継の課題
第2-3-39図は、現経営者の事業承継に対する課題について確認したものである。

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これを見ると、「事業の将来性」が最も多く、半数以上の企業で課題となっていることが分かる。次いで、「後継者の経営力育成」や「後継者を補佐する人材の確保」など事業承継後の経営体制に関するものが上位となっている。

続いて、第2-3-40図は後継者への承継方法別に事業承継の課題を見たものである。

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「事業の将来性」については、承継方法にかかわらず半数以上の経営者が課題として捉えていることが分かる。また同族承継や内部昇格の場合は、「後継者の経営力育成」や「後継者を補佐する人材の育成」の割合が高い。さらに内部昇格の場合は、「後継者を探すこと」も20.9%と他の承継方法と比べ高くなっており、役員・従業員の中から適任者を選定することが課題となっている様子がうかがえる。一方で、外部招へいの場合は、「近年の業績」や「従業員との関係維持」の割合が高い。「近年の業績」が課題となっていることで、外部招へいという手段を検討している可能性も考えられる。

ここまで中小企業の事業承継の現状について見てきた。承継方法が親族内承継から親族外承継へとシフトしつつあることを確認したが、承継方法にかかわらず後継者の意思確認も含めて計画的に承継の準備に取り組むことが重要である。事例2-3-1は、従業員の中から後継者を選定するに当たって全従業員にアンケートを実施し、適任の後継者を選定した事例である。また、事業承継に関する問題は自社だけでなく、取引先などステークホルダーの関心も高い。事例2-3-2は、取引先から事業承継について指摘されたことをきっかけに
事業承継計画を策定し、事業承継を実現した事例である。
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事業承継の課題についてのアンケート調査結果の分析です。

全体のトップは「事業の将来性」(52.6%)。
次世代に引き継ぐためには、将来性のある企業でなければなりません。これは、後継者のためだけではなく、現在働いているメンバーや、新しく採用するメンバーのためでもあります。

同族での継承を考えている経営者が認識している課題のトップは「後継者の経営力育成」(55.5%)です。
これは確かに大きな課題です。

後継者は、前の経営者と性格も違う(当たり前)別人格ですから、経営のやり方は変わって当然です。自分の性格に合うやり方を自分で見つけてやるしかないのではないかと思うのです。

ただし、会社の基本的考え方(経営理念など)、組織のあり方、ルール、人事制度などを構築し、引き継ぐことはできます。
伍魚福では、自らの経営を振り返るフレームワークとして「経営品質向上プログラム」を用いていますので、この視点から自己評価(セルフアセスメント)をすることで、組織としての経営力を高めようとしています。
現在取りまとめ中の中期経営計画もそのためにあります。

「事業の将来性」を高め、組織としての「経営力」を高めることが次世代への引き継ぎに役立つと信じて取り組みます。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan