妻の幸せ(2023.11.24)
深夜、私が子供たちの寝かしつけから起き出すと、妻がソファで毛布にひっくるまって暗い部屋でテレビを見ている。
テレビを見ている目があまりに細すぎて、開いているのか閉じているのか分からない。でも時折口元がゆるむので、どうも起きているらしい。
見ているのは「月曜から夜ふかし」だ。しかし今日は金曜の夜だ。なのにそれがTVerであると思い至るのに、けっこう時間がかかった。というか、いつのまにか妻がTVerを使えるようになっていた事に驚く。
しばらく遠くから一緒にテレビを見ていると、妻から冷蔵庫のポテチを取るように頼まれたので、お皿に入れたポテチを持って隣で一緒に「月曜から夜ふかし」を見ようとすると、「なんで隣にくるの?」とあからさまに嫌そうな顔をする妻。ポテチが歯茎に刺さって出血したら良いのに。
私は大人しく距離を取って、遠くから一緒にテレビを見ていた。妻は寝言みたいに「こんなんが一番おもしれぇ・・」と何度も言っていた。やがて「月曜から夜ふかし」は終わり、そしてまた始まった。なんでかな?と思ったら妻は2週目を見るらしい。。妻にとってこの番組は以前ずっと見ていたドキュメンタルと同じで、癒しであり、環境音楽みたいなもののようだった。
妻はやがて眠ってしまった。2週目の「月曜から夜ふかし」は終わって、テレビはスクリーンセーバーに切り替わった。妻の口は半開きで、ようやく安らかな休息にありつけたようだった。
おやすみなさい。
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