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スターバースト(2023.05.13)

ずっと雨が降りやまないので一日中家にいた。どこかへでかけようという話は何度も出たがその都度立ち消えして、時間だけが過ぎて行き、気づくとどこへ出かけるのも遅い時間になってしまっていた。

夕方、お好み焼きを焼いた。あまり上手にはできなかった。だけど焼いているとそれなりにマシになって、最後の6枚目はなかなかよくできた。しかしその頃には子供たちの食事はとっくに終わっていて、妻と私で6枚目は少しだけ箸をつけて、残りはとっておくことにした。

食事のあと子どもら3人と風呂に入った。下二人と私が浴槽の中にいて、長男は体を流していた。私はなんとなく人類や宇宙の歩みみたいな事に思いを馳せていた。ビッグバンからあーしてこーしてこうなって、なんやかんやあって今ここに繋がっているのだなぁとか。

ふと長男を見ると、濛々とした湯気の中、シャワーで自分の体を流している。瞬間、シャワーのお湯が長男の背中の向こうに逸れて勢いよく床を打った。その、勢いよく湯気を切り裂くシャワーの水滴が、スターバーストのようだなぁと私は思った。湯気はあたかも星間ガスで、今、爆発的に星が生成されている瞬間を私は見ている。

そういうふうにぼんやりと考えていると、次男(2歳)が勢いよく私の顔をはたいた。痛かった。そして当の次男は楽しそうに笑っている。

風呂から上がって、昼寝をしていない子供らはすぐに眠った。私も添い寝して一緒に眠った。社会との接点が何もない一日だった。なので意識が茫洋としたつかみどころのない想念に流れ、なんだか足元がおぼつかない。

今午前3時半。もう少し寝ようか、それともこのまま起きていて朝が来るのを待って犬の散歩に出かけようか。あ、ストックにカップヌードルシンガポール風ラクサがあったな。あれむちゃくちゃ美味いんだよな。あれ食べようかな。

今は今日の終わりなのか、今日の始まりなのか、今寝るか寝ないかでそれが決まる。おやすみなさい。おはようございます。


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